海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20170704

明星によせて 48(東方神起・パラレル長編)
その言葉を聴いたあとのことは、ユンホには朧だ。いつの間にか仕事をきちんきちんとこなし、昼休憩になったとき、食事の前に喫煙所に向かった。
 財布に忍ばせた名刺を取り出し、それを見ながら番号を入れた。
今日は金曜ではない。だが、そんなことは気にしてはいられない。
もう、夏真っ盛りと言って構わない時期に入っていた。ユンホは汗をかいていた。気温で、そして緊張で。
耳の中へ呼び出し音が繰り返される。
一、二、三、四、五、…六。七。八。きゅう。
「…はい」
 低く、静かな声で相手は出た。胸のあたりが痛いほどに収縮する。ユンホはありったけの力を振り絞って声を出した。
「…チャンミン?チョンです。チョン・ユンホです」
 移動している気配。何か音の反響する空間に移ったのか、囁くような声は変わらなかったが、SF映画の中の効果のような響きがそこにはあった。
「…チョンさん?」
「うん。ごめんいきなり。今、大丈夫?昼休み?」
「あ、もう少ししたら」
「あ、ごめん。ちょっとだけなんだけど、いいかな」
「…はい」
 人生において何番目かの鼓動の速さをユンホは得ていた。走って走って走って走って、倒れこんだときのようだ。息を吸った。
「今日、夜、時間ない?」
「…今日」
「うん。少しでいい」
「…そうですか」
「うん。…駄目かな」
 数秒がどれほど長く感じられたことか。
ユンホは灰皿の前で行ったり来たりを反復した。
「…分かりました」
 そう耳にした瞬間、がん、と円筒を蹴った。
「なんですか今の音」
「なんでもない、なんでもない」
「ほんとうですか」
「うん。気にするな」
 そして待ち合わせについてぽつぽつと取り交わすと、電話は切られた。
 首を伸ばし、雲のない空を見た。掌が汗だくだった。乾かすように指を伸ばした。
きっと夜は、綺麗な星が見える。
震える喉で大きく息を吐くと、昼ご飯を食べようと、ユンホは走って施設に戻った。



つづく



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