海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20170630

明星によせて 44(東方神起・パラレル長編)
スタッフルームにチャンミンが顔を出した。ユンホを見付け、顎を引く。
彼に近寄り、玄関に向かいながら話をした。
「前来たとき、薬の話を女性のスタッフさんにしたんですけど」
「うん、聞いた」
「どうやら薬変えたのよかったみたいなんで。祖父から聞いてるかもしれないんですけど、とりあえずお伝えしておこうと思って」
「そう、よかった。確かにシムさん、前より調子いいって一昨日くらいに言ってたよ」
「そうですか」
「うん」
 扉の前に立つと、下りてきた日が振り返ったチャンミンの背後を黄色く射した。
顔のすぐそばに、顔がある。少しだけ、高いところに。縁が淡く光って、溶けていた。
「チャンミン」
「はい」
「あのさ」
「はい」
 目を泳がせてユンホは吐き出すように言った。
「女の子紹介するって言ったら、どう?」
「…は?」
「いきなりでびっくりしたと思うけど、実は………同僚に頼まれて」
 はは、と笑いを零す。
「いやならいいんだけど、あの、こないだ、チャンミンがその、薬の話した人だよ」
「…ああ…」
「どう…かな」
 チャンミンの顔を見ることができなかった。話しながら、自分が話しているのではないかのような妙な乖離した感覚がユンホにあった。まったく本意でないことを、何故か無理に頼んでいる。一体全体これはなんだ。
「会うだけ、になると思いますけど」
 さっと顔を上げると、チャンミンは横を向いていた。表情は何もない。眉もまっすぐ、何も語らない。
「それでもよければ」
「…うん。もちろん」
「頼まれたんですか、彼女に」
 どこか嘲るニュアンスを含んでユンホを向かずチャンミンは言った。
黒目が左右にぶるぶると揺れていると、みずからに思いながらユンホは呟く。
「…悪い」
「いいですよ、別に。…じゃ、今日はこれで」
「あ」
 大きな歩幅で、チャンミンは門に向かって歩き出した。二の句の告げないユンホは立ち尽くし、その後ろ姿をただ見送った。
「先輩先輩!!」
 スタッフルームに戻ろうとするユンホに、興奮した後輩が駆け寄った。
「どうでしたか?」
 期待を込めた顔を見下ろし、力なく笑ってユンホは答えた。
「今は、ちょっと無理って」
 どうして嘘が口から転がり出るのだろう。
「…え………そうですか………」
 空気の抜けるようにしょぼくれる後輩が俯くと、気にすんな、と言葉を続けた。
「だいたい、背の高い子が好きって言ってたし」
「…えー。そうなんだ」
 はあーと溜め息をつき、ショックーと言う彼女が体の向きを変えると、ユンホは何故こんなことが口を突いて出たのかと、わけが分からなくなりながらその後ろをついて行った。



つづく



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