海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20170623

明星によせて 37(東方神起・パラレル長編)
玄関のドアを開けて、ようやくチャンミンは口を開いた。
「どうぞ」
 落ち着いた、低い声だった。
どうしてかそれを耳にして、ユンホは皮膚が粟立った。身の危険というものに近いものを感じている自覚があった。だが恐怖だけでなく、おかしな恍惚が彼を覆った。だから言われるままに灯りをつけていくチャンミンの後を追った。
二回目であるのに、もう懐かしいとユンホは思った。カーテンの閉まった部屋。灰色というイメージであったが、やはり実際目にしてもそれは変わらない。そこは雨の日の街並みを窓越しに眺めているときを髣髴とさせる雰囲気に満ちていた。
 チャンミンがカーテンと窓を開けた。風を感じ、夜の空がもっと明瞭に見え、ユンホは外と繋がっているということに安心を覚えた。しかし密室も恋しかった。自分の相反する感情に混乱は深まった。
「コーヒー淹れます」
 笑みを少しも覗かせることなくチャンミンは言った。ユンホは、もしかして具合が悪いのだろうかとかすかに心配が頭をもたげた。今まででいちばんチャンミンから表情が失われていた。
 コーヒーメーカーに水を注ぐ音が聴こえた。
ユンホは彼の方を視界に入れてはいなかった。窓の向こうを立って見ていた。また、煙草が吸いたい、と強く思いながら。
緊張しているのだと分かっていた。もともと体を動かしていないということが苦手で、子供の時分、おとなしくしていなさいと何度言われたか分からない。特に緊張が高まると、どこかしらを掻いたり貧乏ゆすりをしたり軽く飛び跳ねたりをしてしまった。今はしかたなく肘を引っ掻いていた。昼間より冷えた風を頬に浴びて。
 こここ、ここ、こここ、という音が部屋に漂った。そして香りも浸透する。
「少し待ってください」
 水飲みますか?と問われ、その瞬間に急激にそうしたいことを悟った。
 うん、と体を向けて応じると、冷蔵庫からミネラルウォーターを出したチャンミンが、大きなグラスになみなみと注いだ。
手渡されるとき指に触れぬよう気を付けた。
火照っていた体に、染み入る水はまことに甘美な喜びをもたらした。
「チャンミン」
 ユンホを眺めて立っている彼に、視線を送らず言った。
「ラジオ聴きたいな」
「…そうですか」
 動く気配を全身で感じ、目の隅に時折彼の姿を入れて、ユンホはラジオがかかるのを待った。



つづく



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