海の底、森の奥

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20160718

受容について 15
少し躊躇ったが、アラームをかけていると悪いと思い、シウミンはセフンのスマートフォンを持ち、セフンの部屋へ向かった。
ドアを軽く指で叩く。
小さな声で返事が聞こえた。
来る前に部屋へ足を進めながら、今日セフンは夜部屋にひとりであることを思い出していた。ゆっくり戸を開けると、セフンだけが枕元の灯りのみ点け、ベッドに腰掛けているのが見えた。
「…セフン」
「何」
セフンはシウミンを睨むように見た。心臓がきりきりする感じに苛まれながら、シウミンは言葉を続けた。
「これ、忘れてる」
ドアの間からスマートフォンを差し出す。
シウミンの手に視線を送り、セフンは自分のそれを座ったままシウミンに掌を上にして向けた。
そろそろと、シウミンは部屋の中に入った。お互い視線は合わせなかった。シウミンはセフンの手前に立ち、手の上に忘れ物を置く。
「ありがと」
ごくかすかな声でセフンが呟いた。
「ううん。…おやすみ」
シウミンが踵を返すと、その背に声が掛けられた。
「何も、聞かないんだね」
足を止め、振り返ると、セフンが再びシウミンを見据えていた。先ほどの胸の痛みがぶり返し、無意識に片手を左胸に置き、かり、と掻いた。
「俺が彼女とどうしてるかとか、全然気になんないんだ」
わずかに唇が震えるのを知られたくなかった。シウミンは唇を舐め、視線をセフンと絡めた。
「…みんなから聞いてるよ。…うまくいってよかったな」
はっきり発音できているだろうか。くそ。これじゃあ仕事のときと一緒だ。俺は自分を装うということができない。
「聞いてるって、何を?」
あまり大きくない目を見開いて、セフンはシウミンを凝視した。シウミンは身がすくんだ。以前、最初にセフンに襲われたときと同じだった。セフンのまっすぐさ、単純さ、貪欲さの前に、シウミンはなす術を失った。自分が求めているが得られないものが目の前にかたちを成して存在していた。
「仲良くしてるって……しょっちゅう、スマートフォンいじってるって…」
「それだけ?」
「…ああ…」
「それしか知らなくて、兄さんは平気なんだ?」
ベッドから腰を上げ、セフンはシウミンを見下ろした。その動きをシウミンはすべて目で追った。
「どんなことしてるのか、知りたくないの?」
一歩、シウミンに近付く。
「な…」
「彼女とはどんなふうにやってんのか、考えないの?」
青白いシウミンの顔に、赤味が差す。
また一歩、近付く。
「そん…」
「考えるでしょ?」
セフンの小さな唇が嘲笑のかたちを作る。
もう今、シウミンは傍目に分かるほど小刻みに震えていた。顔は赤く染まり、目は充血の度合いを増している。
「教えてあげようか?」
セフンはシウミンの顔のすぐ上に顔を持ってきた。目には悪戯好きの子供のような微笑を浮かべて。
頭の中が渦を巻くようだった。大部分が羞恥と怒りであった。しかしその周りと中心に違うものがあることにシウミンは気付いていた。最近ずっと、顔に血が昇ることなどなかった。今、脈を打つのさえ感じるこめかみが、シウミンに何かを訴える。
耳に直接、セフンが囁く。
「知りたいんでしょ?」
目と目が、ぶつかりそうなほどの位置にある。
さっき飲んだ牛乳を戻しそうな気がした。
ぱ、とセフンは上半身を起こした。
「なーんて、ねー」
おどけてセフンは言う。
「うっそー。からかっただけだよ」
笑いさえ漏らす。シウミンは呆けた顔で相手の顔を見上げている。真っ赤な顔をして、息を荒くして。
「怒んないでよ。もー、寝よ」
シウミンに背を向け、ベッドの方に向かいながら、セフンは声を掛ける。
「おやすみー」
その手を、掴まれる。
振り返ると、シウミンが、赤い顔をした震えるシウミンが、セフンの目をそらすことなく、上目遣いで見つめていた。
「…何」
初めてのことに、セフンはうろたえた。重ねられた手はしっとりと湿っている。
「なんだよ」
少し大きな声で、自分の狼狽をごまかすようにセフンはまた問い掛けた。
シウミンは取った手を引いた。
顎を上げ、もう片方の手でセフンの後ろ頭を押さえた。
そうして、シウミンはセフンにくちづけた。初めて、自分から。
セフンはこの上ないほど目を大きく開き、唇の上の感触を受け止めた。
すぐに顔を離し、シウミンがセフンの揺れ動く瞳を見据えた。熱に浮かされたようなシウミンの大きな目は、セフンに向かって見開かれている。唇が開いた。
「…教えてみろよ」
震える声は、喉の奥に消えていくようだった。
しかし、セフンは聞こえた。
その両手で、シウミンはセフンの頬を挟んだ。今度は喉の奥まで届くようなキスを、セフンに与えた。
セフンは顔にシウミンの熱を感じ、舌に覚えのある味と感触を得た。
そして、ふたりはベッドに倒れた。



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