海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20160718

受容について 12
「じゃあねー今日はありがとう」
「こちらこそーまた連絡するから!」
「仕事頑張ってねー!」
「あははーありがとー!」
「ばいばーい」
手を振り合い、タクシーのドアが閉まる。女性たちの乗った車が走り去り、セフンとスホは次のタクシーに乗り込んだ。行き先を告げると、電飾が瞬く繁華街をゆっくり車体が滑り出し、ふたりはシートに体をもたせかけた。
「…楽しかったか?」
スホは顔をセフンに向けた。
口にマスクをし、キャップを被っているため、ほぼ目元しかスホそのものは見えなかった。それはセフンも似たようなもので、帽子、眼鏡、ネックウォーマーで固められた顔周りは、表情がひどく読みにくかった。
「うん。楽しかったよ」
こちらを見るスホの顔を見返し、セフンは答えた。
「だろ?可愛かっただろ?」
スホはにこにことセフンに笑いかける。
「うん。思ってたよりずっと可愛くてびびった」
「なんだよそれー」
手で軽くセフンを小突く。顔には更に笑顔が広がっている。
「俺可愛いって言っただろーがよ」
「兄さんを信用できなくてさ」
「なんだとー」
再び小突く。セフンも思わず笑いをこぼす。
「また会うだろ?」
視線を前に戻し、セフンは頷く。
「うん。あっちがOKなら」
「OKに決まってんだろ。何弱気になってんだよ」
「…普通の女の人とこういうふうに会うのって久しぶりだからさー。自信ないよ、色々」
「まあなー。だからこそこうやって連れ出したわけだからなあ。あいつお前のこと気に入ってたよ。大丈夫だよ」
「そうかなあ」
「うん。お前可愛かったしな、もじもじしちゃって。お前だってああいう感じの子、好きだろ?」
「可愛いって言うなよー。…うん、なんで兄さんと友達なんだろーって思ったよ」
「こいつ」
セフンの腹に両手でくすぐりを加える。「ごめん、ごめん、嘘」セフンは身を縮めて笑いながら謝る。
はーはー言って体を離し、スホは満足そうに言う。
「…これなら、すぐ付き合えそうだなあ。よかったなあセフン」
ぽんぽん、と末弟の肩を叩く。
「……うん」
ストレートの長い亜麻色の髪。白い肌。中心だけピンクに染められた小さな唇。さりげない二重。目も鼻も程よい大きさで、笑うと目尻に可愛いシワが寄った。
ミニスカートから伸びた長い脚はタイツにくるまれていたが充分かたちの良さを主張していた。セフンたちに合わせてあまり派手な格好をわざと避けたのだろう、セフンに紹介された娘もスホに紹介された娘も、色味のない大人っぽくまとめられた服装に身を包んでいた。髪が揺れると香水ではない香りがかすかに香った。セフンはその感じを懐かしく思った。学校に通っていた頃。ふいの芳香。女性の、男性の声とは違うそのトーン。親しみを特に込めたときの声音。セフンは少しめまいがする思いだった。自分がひどく幼くなったように感じた。仕事のときは何万人をも前にし、どう女性へアピールするかに関してはプロ、その第一線にいるにも関わらず、目の前にいる大人の女性ひとりをどう相手にしていいか、本当に手に余るとはこのことだと、情けなかった。
それに。
セフンはもちろんこの人とセックスしたら、と考えた。
着ている服をすべて剥ぎ取り、胸のかたち、乳首の色、陰毛の濃さ、ヴァギナの味まで想像した。二の腕をつかめば折れてしまいそうな柔らかさだろう。細い腰は、両手ですべて回ってしまうかもしれない。脂肪のみが受け止める尻。長い髪がセフンの体にまとわりつく。
その目に見える実際の可愛さと、香りと声、そして頭の中の性行為で、セフンは半分勃起していた。
何を話しているかは分かっているようでほとんど分かっていなかった。
イタリアンの個室で膝を寄せながら、味も感じられず、相手がどんな人間なのかも把握しきれず、セフンはただただ興奮と焦燥と後悔を一緒くたに感じていた。俺ってただの童貞みたいだな、と自嘲気味、しかし半ば本気で思った。ベッキョン兄さんやチャニョル兄さんならこういうときどうするんだろう。近くに座ってはいるがスホは当てにできなかった。楽しそうにはしていたが。
ミンソク兄さん。
セフンは固く腕組みをしながら、シウミンを思った。
何をしても許し、どんなことをしても平気なシウミン。誠実な精神と肉体を持ち、セフンを裏切ることなどない。今のこの昂りをすべて思うままシウミンにぶつけたいと願った。筋肉の張った全身を好きなだけ強く掴み、腰に腰を力任せに当てたかった。汗の飛び散る短い髪の中に顔を埋めたかった。
我に返って現実の女性を見る。可愛い。どうやら好きな映画の話をしている。セフンは曖昧な表情を浮かべ、どう会話を続けるか、脳の中の引き出しを片っ端から開ける夢想をした。
スホの声が遠くから聞こえてくる。
「俺もすごいよかったなー。あいつ俺の好みどんぴしゃの子連れて来てくれるもんだから…」
街灯しかない道を通り過ぎながら、もうすぐ皆のいる家へ帰る、そう考えて窓の外を見るセフンの心は、これまで感じたことのないもので埋め尽くされていた。




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