海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20170518

明星によせて 2(東方神起・パラレル長編)
卵色のクリームには黒い粒がいくつも入っている。
それがなんなのか、ユンホには未だによく分からない。胡麻だろうか。そんな味はしないけれど。まさか、胡椒?
ただただ口の中を甘さで満たし、むわりとした食感も楽しんだ。皮はしっかりとした弾力もかりっとした歯ざわりもなく、ゴムのような感触を残して胃の方へぐぐと消えていく。
立ったまま、従業員スペースでコーヒーと共に、配ったものと同じ焼き菓子を頬張っていた。
「甘いね」
 顔をしかめて、先輩の女性が言う。そしてすぐ、隅が焦げ茶に光る、深い黒色の液を溜めた自身のマグを口に運ぶ。
「おいしいですよ」
「きみはなんでもいいんでしょ」
 ずず、と音を立てる彼女に、まあ、確かに、と歯を見せた。来客でーす、の声が、スタッフの元に届き、顔を皆、上げた。

シルエットですぐ、誰が来たか分かった。
まず通常の客と、高さが違う。
 頭の位置がドアのてっぺんにこれほど近いのは、ここに足を踏み入れる人物の中では従業員のユンホと、訪問客の彼だけだった。
柔らかい、夕刻の光が入り口から射し、そのなで肩を金色に縁取っていた。こちらを向く顔は、薄墨色に染められている。
「シムさん」
 どうも、とシムは頭を下げた。
いつものようにスーツを着、少し癖のある髪の毛を目に近いところまで伸ばしていた。隙間から見える眉は、何故かいつもちょっと困惑したように、眉間で上に上がっている。
「これ」
 手に持った大きな箱の入っているらしい紙袋を、長い腕でユンホに差し出す。
「皆さんで食べてください」
「いつも、すみません。こんなお気遣いなさらなくて結構なんですよ」
 言いながらユンホはそっと両手で受け取った。重い。従業員と、入居者の分すべて、これまでのときと同様、その中には収められていると分かるほどに。
「ありがとうございます」
 意味そのままの気持ちを込めて言葉を発し、まなざしを向けた。
視線を外しているシムは更に眉頭を上げ、軽く首を横に振った。
「祖父、起きてますか」
「あ、はい」
 フロアに進もうと踵を返すと、若い女性スタッフがシムをこっそりと見上げているのが目の端に映った。ユンホは唇の片端を思わず優しく上げながら、どうぞ、と促した。



つづく




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