海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20170426

不本意な本意(東方神起・兵役終了企画3・リアル短編)
空の色と木々の色が溶け合う季節が訪れるのにこのところ気付くことが難しい、と車窓から外を仰いで考えていた。それでも駐車場に入るのにウィンカーを出すのをチャンミンは忘れなかった。管理人が帽子を軽く上げるのに対し、唇の端を上げてサングラスをかけたチャンミンは首肯した。
まだ寒くはない、とドアを強く閉めて思う。厚着をするのはだいたい苦手だ。気温は確かに下がったが、夏の暑さが完全に消え、むしろ心地いいとすら感じていた。長い首には何も巻かず、風が吹くたびそこを撫でていくのが密かな楽しみであった。
目当ての部屋に着き、チャイムを鳴らす。ややあって主が鍵を開ける音が響いた。
「よっ」
「どーも」
 並んだ歯を見せてユノは笑った。少し顔色が悪い。ほんとうにこの人は素直な、そのままの人だなとチャンミンは感じ入る。特に自分に対しては。この笑顔は彼の中での最高クラスだ。そして予想通り疲れている。長い付き合いでそれが分かる。
そのことすべてにまんざらでもない想いを抱く自分がチャンミンはほんとうはいやだった。ずっと、そうだった。
スリッパを出したりなどユノはしない。靴を脱いだチャンミンはしかたなく靴下のまま部屋に上がった。
「掃除の人、まだ来ないんですか」
 リビングは雑然としていた。あちこちに服が落ち、ペットボトルが転がり、奥のキッチンの電球がひとつ、ぱかぱかと点滅している。
「明日来る予定なんだよ。今いちばん汚いとき」
「あっそう」
「怒んなよ。まあ、平気だろ、これくらいなら」
 大きな溜め息をこれ見よがしにチャンミンは吐いた。こういうとき、何故自分はこんな男と公私共に付き合っているのだろうと心底、不思議になった。うんざりした顔を作り、とりあえずペットボトルをすべて拾った。
「いいのに」
「これだけだよ」
 空なのと空でないのが混じっていた。中身を開け、ゆすぎ、乾かすために食器置きに置く。あらかた終えると薄い上着を脱ぎ、持ってきたビニール袋を携えまたキッチンへとチャンミンは向かった。
「何すんの」
「料理」
 背の高いチャンミンの頭のすぐ上で、瞬く電灯があった。大変に気になった。こんなところでは何もできない。
「なんでこれ換えてないの」
「え」
「やじゃん」
「そ?あんま気になんない」
 ソファに長くなったユノは、伸びをしてテレビを点けた。大きな窓からは薄暗くなり始めた広がる空が目に入る。濃紺から橙へと変化する下で、マンションの周りの木が燃えるような赤や黄に自身で変色しているのもよく分かった。満足そうにユノはその光景を眺めながら、ニュースを聞いている。
また、本望でない満足がチャンミンの胸を侵食し始めた。ユノの小さな後ろ頭と、あでやかな色彩の展開を同時に視界に入れ、灯りの点いたり消えたりするキッチンに立つことが幸せであるなどと思いたくはなかった。上下の厚みが同じくらいの唇をへの字にし、チャンミンは手を伸ばして切れかけた電球をさっさと取り外した。


「はー、おいしかった」
 食事を終えた頃には、開いたカーテンの向こうは完全な夜だった。反射したふたりの姿がくっきりと窓に映る。街の光がとりどりの色で闇を彩っていた。
「よかったですね」
「うん。しかし大量だった」
「全部食べましたね」
「お前の方が食っただろ」
 大鉢には薄黄色のとろとろとしたものがたっぷりと盛られていた。今はもうそこに何もなく、鉢の模様が青く浮かび上がっているだけだ。
「ご飯好きですよね」
「うん。そりゃ山芋あったらかけちゃうだろ」 
チャンミンは酒を飲んでいた。スタッフからもらった高い地酒。ふたりに贈られたものだが、ユノの部屋に置いてあった。
「旬って感じだった」
「食べ物の季節ですからね」
 スーパーで野菜をしこたまチャンミンは買い込んだ。凝った料理ではない。ちぎったり切ったりすったりかけたり。適当にいつも作る。だがユノはたいていすべておいしいと平らげる。それがチャンミンには面白くない。張り合いがないと、贅沢な不満を毎回覚えた。
「眠くなってきた」
 あくびをしてユノはソファの足元にもたれた。部屋着を着たユノの手足は生地が足りず、その首まで丸見えだった。ごつごつとした骨が露出し、それをチャンミンは酒を舐めながらじっと眺めた。
「兄さん」
「ん?」
「インド式マッサージ、ってのをやったげるよ」
「は?」
「こないだ教えてもらったんだよ、森さんに」
「森さん?森さんてメイクの?」
「うん」
 言いながらチャンミンはユノの体を自分に向かせた。上、下。服を剥ぎ取る。ユノはぽかんとした顔でチャンミンをただ、見つめた。
 全裸にされたユノは肌寒さに身震いした。
「ああ」
 チャンミンはエアコンのリモコンを取った。弱く暖房をかける。そして自分の鞄を引っ張り、中を漁った。
 可愛いと言っていい顔をした弟分が、外国製のあやしげなオイルを手にしているのを見、ユノは目を丸くした。
「どしたんだそれ」
「もらったんです、森さんに」
「お前森さんと何やってんだよ」
「だから、マッサージ伝授」
「それセクハラになんないか」
「どっちにとっての?」
 その質問にユノは混乱した。あのふくふくとした女性がチャンミンの体をまさぐる。そのようすを思い浮かべてなんとも言えない複雑な気持ちになった。
「なんか、やだな」
「大丈夫、気持ちいいですよ」
 そういう意味じゃなかったんだけど、と心のうちでユノは言う。チャンミンは分かった上で、あえてずれた返事を返した。
蓋を開けたチャンミンはたっぷりと手に中身を空け、両手を長いこと擦り合わせた。ぬちゃぬちゃという、ふたりの時間によく聞くような音を耳にしてユノは知らず体が火照った。さらされた体の一部が反応を示しているのを知られることを恥じ、顔を横に向けた。
ユノの肉厚な色の濃い体にチャンミンは手を置いた。
「あったかいでしょ」
「うん」
 気持ちがよかった。
満腹で膨れたお腹を撫で擦られるのは少々気恥ずかしいものがあったが、チャンミンの体温と手触りがその感覚を押しやった。
耳の下から首の後ろ、肩、胸、へその周り、足の裏、すね、太もも。一箇所を避けてチャンミンはくまなくユノの体を揉んでいった。琥珀色のユノの肌は美味しそうに輝いた。
 どんどんとユノの性器は反応していた。息も浅くなっている。頬の高いところを染め、やはり首を横向けていた。
「気持ちいいんですね」
 チャンミンは意地の悪そうな笑みを浮かべた。目尻を垂らして口の中でくふふふふ、と笑っている。
「やめろ笑うの」
 視線を横に投げたまま、ユノはぶっきらぼうにそう言った。
「だっておかしいから」
「お前な」
「兄さん」
 下腹のいちばんやわらかな、敏感なところをチャンミンは両手で輪を作るようにして攻めていった。
 光を溜める漫画の中の青年のような目を大きく見開き、それでユノだけを指した。
 硬い毛を、泡立てるように揉みこむと、鋭く立ったペニスを人差し指で上に向かってなぞった。
「く」
「兄さん」
 流し目を送ったチャンミンは言った。
「俺はさ、全然兄さんなんかタイプじゃないんだよ」
 赤くなった顔をユノはその目に向けた。眉の間に線が縦に入っている。
「知って、るよ」
 語尾が抜けた。チャンミンが指の先でユノの尖ったところの穴をくっと押したからだった。そこにはオイルでないぬめりがあった。
「男なんか全然好きじゃないし」
 傘の下を親指でなぶる。うわ、とユノは顔を仰け反らせた。
「でもしょうがないよ」
 ぐっと棒の真ん中を掴むと、チャンミンはユノが自分を見るのを待った。きつく瞑った目をそろそろとユノが開く。黒目がちなそれはふるふると濡れていた。
 眉をまっすぐにして、どこまでも真顔でチャンミンは言い放った。
「こうせずにはいられないんだから」
 そうして指を滑らせるとその下の穴にずるりと入れた。チャンミンの指はもう蜜に漬けておいた肉の棒であった。なんの抵抗もなくユノを犯す。ああ、うあ、と動く指を受けてユノはよだれを垂らした。
「みっともないなあ」
 より大きさを増したユノ自身は、自分の中から出たものとオイルでこれ以上ないほど照り返っていた。
「ちゃん、みん」
 荒い吐息を吐いてユノはとろりとした目をチャンミンに捧げる。
「なんですか」 
 先刻からチャンミンは自分の下着が濡れていることに気付いていた。下手したらパンツも。だがいい。ここには替えが山程ある。
「俺ばっか、やだよ」
 その間もチャンミンは指を止めない。くるくるとユノの中を弄ぶ。
「脱げよ」
「まだです」
「なんで」
「気が済むまでやってからなんで」
 山芋が効いたみたいですね、と言いながらチャンミンは顔を膨らんだ性器に寄せた。オイルの香ばしい香りと、嗅ぎ慣れたユノのペニスのにおいがした。


ベッドで目を覚ますと、珍しくユノが向こうを向いてタバコを吸っていた。衣擦れでチャンミンの目覚めに気付き、あ、ごめんと言って灰皿で火をもみ消す。
「…おはようございます」
「はよー」
 まだ早朝だ。光が白い。すずめの声が軽やかに部屋に届いた。
「…今日、掃除の人が来るからさ」
「…あ、そうだった」
 その前に家を空けるつもりということだった。
 背中を見せたままユノは言った。
「朝飯食おーぜ」
 腕や肩を回すユノの背後から、チャンミンはその筋肉の動きをぼんやり見つめる。
「…あの電球、入れてもらわないと」
 一拍置いて、ようやっとユノはその言葉の意味に思い至った。
「ああ…、そうだな」
「もし気付かないようだったら」
 べたべたの体をシーツから引き剥がすようにチャンミンは起き上がった。
「俺が次来るとき、LED買ってきます」
 振り向いたユノは無精ひげが生えていた。
眉を八にし、片頬で笑ったチャンミンは、ほんとになんで、とまた、思った。
「それで付けてあげますよ」
 こんなことが嬉しいだなんて、俺はほんとにどうかしてる。



おわり


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ EXO RANKING ⊿⊿
FC2BLOGRANKING
( korea boys rank ) Kiss&Hug.
にほんブログ村テーマ BLラブへ
BLラブ
trackback (0) | comment (0) | 短編〈リアル・東方神起〉
愛していると言わないでくれ | ユチョンのTVXQ、というささやきが好きでした

comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 

trackback

この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
  • ミス・レモン
ようこそお越しくださいました。
EXOのメンバーを登場人物にした二次創作BL小説や、オリジナルのBL小説、好き勝手なことを綴った雑記などを置くブログでございます。
内容を読んでのコメント、メッセージなど、いつでも心よりお待ちしております。
よろしくお願い致します。

最新記事

人気投票 1

人気投票 2

人気投票 3

人気投票 4

人気投票 5

ブログ村

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 韓流二次BL小説へ

人気ブログランキング

アクセスカウンター

有料アダルト動画月額アダルト動画裏DVD美人フェラポルノ動画フェラ動画美人フェラ無修正アダルト動画フェラチオ動画無修正フェラ
アクセスカウンター高画質アダルト動画無修正フェラ動画アダルト動画無修正アニメ動画海外アダルト動画
無料カウンター無修正DVDクレジットカード
無料アクセスカウンターウォーターサーバーアダルトグッズランジェリー無修正盗撮動画AV女優名教えて
ブログカウンター