海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20161202

反射(ミックス短編)
遮光性の高い、分厚いカーテンは締め切られていた、それはもう隙間なく。柄はこの部屋の主の趣味を表しカラフルな幾何学模様だった。陽光は外が晴天であることを、なんとか窓の上下左右の縁から伝えようと努めていた。その甲斐あって、部屋の中のふたりはお互いの何も身に付けていない体をある程度はっきり目にすることができた。そして、ほんとうは何も身に付けていないわけではないことも。一方の両耳にはピアスが、一方の片足首にはアンクレットが光っていた。
ひとつベッドに横たわったふたりは、軽く汗をかきながら、ペットボトルの水を回し飲んだ。ごくり、と喉で音を立てると、ヘッドボードと枕に上半身を預けるようにして、垂れた小さな目の男が、尖った顎を隣の男に向けた。
「…金髪も、いいねえ」
 首と肩を枕に乗せ、つむじあたりをヘッドボードにくっつけているだけの相手は、自分が見下ろされる格好なのに気付き、垂れ落ちた長い、陽に透けるようなハニーゴールドの前髪の間から上目で己への視線を捉えた。しわのないまぶたの、上を向いた目尻の、黒より白の割合の多いまなこをみずからのそれで迎えると、満足そうに薄い唇の両端を上げて青年はその色の抜けた、若干湿った髪の中に長い指を入れた。つるつるとした感触を、長く、整ったすべての指は味わい、そのまま耳まで下った。
くすぐったそうに肩をそびやかすさまを見て男はたまらない気持ちになった。本来しっかりと濃く黒い眉も色を髪と同じように染められ、色白の肌と溶け合って、恋人を目と脚の間の硬い毛以外、脱色した、そして絶え間なく発光している、人間でないようなものに変容させていた。薄暗い中、筋肉の付いた、しかしどちらかと言えば小柄な青年は、ぼんやりと蛍のように輝いた。耳たぶの黒い石が白の中で浮き上がっていた。美しい指先がそこに到達し、爪で引っ掻くように動いた。
「おい」それを察して相手は声を発した。「気を付けろよ」
 くすりと笑って、親指で石を肌に押し付けるようにしながら、大丈夫だよ、と男は答えた、ごく低い声で、ささやくように。
一方の男はその、魅惑的な、空気を含んだ実に男らしい、変幻自在な声を大変好きだった。そう口にしたこともあるが、そんなことでは表現しきれないくらい、すばらしいものだと思っていたし、同時に心底うらやましくも感じていた。歌っているときがもちろんいちばんその複雑な感情を喚起されたが、今のように、ふたりきりでいるときも、同様か、ときによってはそれ以上に、体のうちを掻き回されるような心地になった。全身が熱くなり、それはそのまま中心に収束していった。今も例に漏れず、耳をいじられながら鼓膜を揺するように唇を近付けられ、笑われたり呟かれたりすることで、放り出された一部が、再びかたちを整え、かさを増していることを意識するほかなかった。羞恥から、さりげなく腰をひねり、脚を交差させた。
 男は体を相手に寄せ、のしかかるように腕や脚を絡ませ始めた。
「…もう、したじゃん」
 すねたように、柔らかな拒絶をとりあえず口にする。本心でないことは体が既に語っていたが、どうしてもそう言わずにはおれなかった。
 反発を耳にすると、苦笑して膝で膨らんだ部分を青年は弄んだ。細い足首の鎖がしゃりしゃりと動き、淡い金色の髪を零して触れたところのひやりとした感触に相手は身をよじった。
「嘘つきだなーこの兄さんは」
 ぷるぷる、と上を向いた棒は揺れた、無情な膝小僧の攻撃によって。
腕を顔の上に置いて隠そうとするのをにやにやと笑って止められ、ほのかに色付いた頬や耳、肩をさらすしかなくなかったことで、改めてどちらもが目を目で受け止めるに落ち着いた。
「…青いカラコンとか似合いそう」
 再び作り物めいた指先でピアスのはまった耳に髪をかけながら、唇の前で男は言った。
「……そういう、コンセプトだからな」目を逸らして口に笑いを含んで、続けた。「ベスト着て蝶ネクタイとかして、ロンドンっ子っぽくするんだって」
 くはは、と笑いを漏らし、顔を溶かして男は応じた。
「似合いそー。つーか似合うよね、絶対。前も似たようなかっこしてたもんね」
 可愛かったもんねー、と言うと、うるせー、と返すと共に、軽く蹴られた。
「…ピアス、ずっと付けてはらんないよね」
 親指でいじくるようにまた、みずからが与えた小さな石に触れ、耳に唇を寄せた。
 目を泳がせつつ、先程胸に沸き起こったゆるやかな激情が全身を浸食するに任せていると、ささやきが、甘く、吹き込まれた。
「……俺は、ずっと、付けてるから」
 脚に擦り付けるようにされた金属が、冷たい虫のように肌の上を這った。
「…靴下、履いてるからね」
 ばれないもん、という言葉と共に、キスがもたらされた。目を強くつむり、被せられた唇を食べるように口を開いた。美味だった。何度味わってもそう思った。枯れぬ豊かな井戸のように、あくまで男を潤した。細胞のひとつひとつ、血管のすみずみまで。決して肉感的なものではないのに、果実や何かを思わせるほど、みずみずしさは常にかどわかしてきた。
 色のない体全体を手はまんべんなく撫ぜた。もちろん、髪の間も。耳の中も。そしてその中で色を発する、目の中、耳たぶの上、下腹の到達点をそれ以上に愛でた。広い、角ばった肩の、内側の鎖骨、外側の肩甲骨に目と指をまとわせて、愛撫を受ける方はひたすらに身を震わせ、熱い息を吐いた。
ごく、ごく弱い光を受け、黒いピアスは石としての本領を発揮し、可能な限りその身を輝かせ、くるぶしをずり上がったアンクレットは、火照った体を気まぐれに冷やすことに専念する間、ふたつの体はただ、お互いを補給することに余念がなかった。



おわり



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