海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20160929

ボナペティ 17
ぽん、と、肩に大きくて温かな何かが触れた。
は、と眠りから覚めながら、手だろう、とギョンスは見当付けた。
果たして、細く目を開けた先には、腕を自分に向かって伸ばしたチャニョルがいた。
「もう、寝るか?」
と、ごく小声でチャニョルは問うた。
その声の耳触りのよさに、一瞬ギョンスは我を忘れ、親に向かって言うように、「うん」と頷きそうになった。
しかし脳は覚醒を始め、そんな答えをすることを押しとどめた。
「ううん」
体を起こした。
横ではブランが、腕の向こうではグリーズが、眠たげな目をしばたいている。
頭をふらふらさせているギョンスを見下ろし、心持ち心配そうな表情をチャニョルは覗かせた。
「平気か?」
「うん」
寝ぼけ眼でチャニョルを見上げた。
そして唇に笑みを作った。
「ほんとに起きるのか?寝てもいんだぞ」
「ううん、起きる。もったいないし」
その言葉と言い方にチャニョルは思いがけず胸が鳴った。
顔がほころぶのをそのままに、しょーがねえな、と口では言った。
体の向きを変えると、テーブルの上には焼酎の瓶、炭酸水、氷、切ったレモン、グラスふたつ、漬物の乗った小皿が幾つかと箸2膳が乗った盆があった。
汚れた皿はすでに片付けられていた。
「ありがとな、いつも」
ギョンスは初対面からつくづく感じていたチャニョルの気が利くという長所を今も夢見心地ながら実感し、いい夫で父親になるんだろうなと想像した。
その想像はなぜだかギョンスを切なくさせた。
自分に関わり合いのないことだからだろう、と、ギョンスは結論付けながら手をテーブルに伸ばした。
「酒、作るよ」
「いいよ、俺やる」
チャニョルが体を落とし、膝をついて、酒瓶を手に取った。
「これ、父さんのお気に入り」
へへ、と悪い顔をしたチャニョルはギョンスを見て笑った。
「いいのかよ」
「いいよ。たまにくすねるんだ」
くすねるって。
その言いようにギョンスは思わず笑った。
「高いんじゃないか?」
「うん。結構するよ、多分。地方のなんだ。俺詳しくないけど」
ギョンスがグラスに氷を落とすと、その上からとぷとぷとぷ、とチャニョルは焼酎を注ぎ入れた。
かすかにとろりとしたその液体の上から炭酸をたっぷりとつぎ、レモンを絞ると、チャニョルはご丁寧に準備したマドラーでグラスの中をくるくるとかき混ぜた。
シュワーと音を立てて泡立つその中身を、ギョンスは目を見開いてじっと眺めた。
「はい」
出来上がったひとつを、チャニョルはギョンスに向かって少し寄せた。
「ありがと」
手に持つと、ひやりとした感触に、ギョンスは頭がどんどんと冴えていった。
「じゃ」
そう言いながら、チャニョルもグラスを持ち上げた。
チン、と鳴らして乾杯、とふたりで呟くと、唇にそれぞれ、酒を近付け、その芳醇な香りと味を身内で感じた。




つづく



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