海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20160820

カウントダウン(セフン × ルハン)
限界だ。
いつもそう、セフンは思った。
それが、セフンにとっての夜だった。
夜というのは残酷だった。
何もかも隠すくせに、何もかもつまびらかにした。
日に強く当てるよりも、よりいっそう、真実が濃く姿を現し、セフンを翻弄し続けた。
セフンはリビングの、横に長いソファの上に、ひとり、座っていた。
そのすぐ前には、カーペットに足を伸ばして座る、ルハンがいた。
ふたりでよくするように、映画を見ていた。
これも勉強だ、と、ルハンはにっこりしながら言った。
照明をすべて消して、テレビの明かりのみで、夜な夜ないくつも映画を見た。
年代は多岐に渡った。
セフンにとっては、退屈なものも多かった。
しかし決して寝なかった。
自分の裸足の足のすぐ先に、ルハンのふわふわとした髪の毛があった。
膝を抱えるようにして、セフンがソファに座っていると、指先がそこに触れそうになった。
触れるか触れないか、のところで、足をいつも固定した。
そしてじっと、耳やエラ、襟足からうなじが描く繊細な線を、話が一向に見えない映画の最中、好きなだけ見た。
襟の空いた服をルハンが着ていると、もうたまらなかった。
首と肩というのはこういうものだったろうか、と、セフンは不思議な気持ちになった。
広い肩のかたちは、それでも華奢さも残していて、いったいどうなっているのか噛んで確かめたくなった。
当たり前だが我慢した。
頭によぎるすべてのことを、我慢していた。
闇の中、こうこうと光る長方形を見つめるルハンは、本当にすぐそこにいるのに、セフンは手も足も出ない。
自然眉間に皺が寄った。
いつまで耐えればいいのだろう。
どうしてこんなことになったのか、セフンはしきりに考えた。
なぜ、映画を見てるんだろう?
なぜ、夜、ふたりで過ごすんだろう?
なぜ、俺は兄さんを。
そこから先を頭の中でしっかりと言葉にするのは、いつもやめた。
ふたりでいるのは幸福だった。
常にそれを願っていた。
だが、同時に不幸だった。
殺さない程度に生かしておく、という罰を与えられているようだった。
いっそ。
セフンはあらぬことを考え、毎回何も、しなかった。
けれどいつか、それをしてしまうかも。
それは、今日かも。
だって俺は。
セフンは思う。
こんなに空気の中に充満している何かをずっと、感じてる。
兄さんが、何も気付かないなんてあるか?
俺の爪先がどれだけしびれたみたいになっているか。
俺の目がどれだけ兄さんの首をなぞったか。
俺の眉がどれだけ日々皺を濃くしているか。
つん、と針でつついたら、ぱん!と音を立てて破裂する風船みたいなものの中に、ふたりはいた。
暗い暗いその中は、テレビだけが光っている。
セフンは膝に置いた腕を、おもむろに解いた。
と。
「終わったー」
そう言って、ルハンは振り向いた。
目を垂らして、どこまでも甘い笑顔を見せる。
テレビの後光で見えるだけでも、それはセフンの胸を締め付けるに充分だった。
「薔薇のつぼみって、なんなんだろうな」
「え?」
ルハンはぐうっと伸びをしながら、理解していないセフンを気が抜けたように笑い、見返す。
「寝てたのかよ」
はは、と甘い声で笑い、セフンの足の甲に手を置く。
「ケーンが言った、謎の言葉だよ」
上目で見上げてくる瞳は、少ない光を照り返し、ぬらぬらと光っていた。
セフンは口を開け、そこをただ凝視する。
「一生の秘密って、なんだと思う?」
歌声みたいな声で問い掛けてくるルハンを前に、セフンは体が固まった。
足の上の掌は、しっとりと温かい。
一生の秘密。
それを今、俺に聞くなよ。
夜はセフンを、容赦なく襲う。
そして進退、極まらせた。




おわり





にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ EXO RANKING ⊿⊿
FC2BLOGRANKING
( korea boys rank ) Kiss&Hug.
にほんブログ村テーマ BLラブへ
BLラブ
trackback (0) | comment (2) | 短編〈リアル〉
秘密の薔薇 | ミュージックバンク

comment

管理人のみ閲覧できます : @
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2017/01/11 Wed 23:17:26
Re: ♥♡♥ : ミス・レモン @-
鍵コメA様

こんにちは!
はじめまして!
コメント、誠にありがとうございます!!!><

そしてお返事遅れてしまい申し訳ございません・・・。
昨日ものを書くことができない日でありまして・・・。

フンハンがお好きなんですね~!^^
ここには確かもうひとつ、パラレルのフンハンをおいてございます!
もしよろしければご覧になってみてください。
「恋の味」という、性表現込みのお話です。

この、「カウントダウン」のふたりはこのあと、どうなるのでしょうね。
A様の想像の翼を広げて、お楽しみいただけたら幸いでございます●^^●

よろしければまた、遊びにいらしてくださいませ。
お言葉をいただくのも、ほんとうに嬉しいです。
ありがとうございました!!


フェリシティ檸檬


2017/01/13 Fri 17:09:05 URL

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 

trackback

この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
  • ミス・レモン
ようこそお越しくださいました。
EXOのメンバーを登場人物にした二次創作BL小説や、オリジナルのBL小説、好き勝手なことを綴った雑記などを置くブログでございます。
内容を読んでのコメント、メッセージなど、いつでも心よりお待ちしております。
よろしくお願い致します。

最新記事

人気投票 1

人気投票 2

人気投票 3

人気投票 4

人気投票 5

ブログ村

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 韓流二次BL小説へ

人気ブログランキング

アクセスカウンター

有料アダルト動画月額アダルト動画裏DVD美人フェラポルノ動画フェラ動画美人フェラ無修正アダルト動画フェラチオ動画無修正フェラ
アクセスカウンター高画質アダルト動画無修正フェラ動画アダルト動画無修正アニメ動画海外アダルト動画
無料カウンター無修正DVDクレジットカード
無料アクセスカウンターウォーターサーバーアダルトグッズランジェリー無修正盗撮動画AV女優名教えて
ブログカウンター