海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20160815

ことの共犯 1
カーテンを開けると、窓には幾筋もの水の跡が付いていた。
かすかに映った自分の顔から目を上げ、ジョンデは窓越しに空を仰いだ。
空と言っても雲しかなかった。
埃の塊のような、濃い雲が、頭上一面を覆っていた。
そして雨を垂らしていた。
たまらないと言うように。
ジョンデは雨が嫌じゃなかった。
と言うか嫌いな天気など、彼にはなかった。
雨の中、ちょっと高価な撥水加工のしてあるブーツを履くのが好きだし、大きく無骨な、ギョンスのくれた傘を持つのも好きだった。たくさんの骨が入り組んでいるのをぼんやり目の上に入れ、ばしゃばしゃ音を立てて歩く。
それになんと言っても、出掛けずに家にいるのが大好きだった。
水音にすべて吸収されて、あたりは薄く、翳っている。
自分の声が常より響く。
そんな世界で、音楽を聞いたり本を読んだり、うとうとしたりするのは最高だった。
しかし今日はオフではなかった。
遅いスケジュールである分、幸せと言ってよかった。
リビングにはジョンデと、ジュンミョンだけだった。
これからふたりで、打ち合わせに出掛ける。
その前の、朝食を摂るゆったりとした時間だった。
ジュンミョンは既に食べ終え、テレビを見ながらコーヒーを啜っていた。
まだ眠そうな顔をして、髪は上に逆立っている。
ニュースというより、ワイドショー的な情報番組を見つめる彼は、内容が頭に入っているんだかいないんだか、傍目からは分からなかった。
ジョンデはまだ、何も食べていなかった。
空腹を感じながら、コーヒーを取りにキッチンへ向かう。
ミンソクが朝淹れるコーヒーは、ミンソクのスケジュールと自分のそれが合った、幸運な者のみが受け取れるごちそうだ。
まだ少し、温かみはあったが、かなり冷えた残りのいっぱいを、ジョンデは電子レンジに入れた。
たとえこうしてしまっても、ミンソクが淹れたコーヒーは、それ以外とは段違いだ。
ブーンと唸り、赤く染まった電子レンジを見つめながら、ジョンデは今日も、ジュンミョンに聞こうかどうか、迷っていた。
なんと言ってもふたりきりだった。
聞かない方が、いいかもしれない。
チン!
旧式のこのレンジは、昔ながらの音で終わりを告げてくる。
何度も自問自答を繰り返しては、結局落ち着くこの結論にひとり首肯し、手には湯気の立つマグカップを持ち、体じゅうに豆の匂いを吸い込んで、ジョンデはリビングに続くテーブルへと戻った。
すると向こうには、さっきとまったく同じ格好の、魂の抜けたようなジュンミョンがいる。
ああ。
やっぱり、聞いてみようか。
ジョンデは立ったまま、コーヒーの香りに包まれつつ、ジュンミョンを眉を下げ、眺めて思う。
兄さん。
兄さんは、セフンのことが、好きなんでしょう。




つづく




にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 二次BL小説へ EXO RANKING ⊿⊿
FC2BLOGRANKING
( korea boys rank ) Kiss&Hug.
にほんブログ村テーマ BLラブへ
BLラブ
trackback (0) | comment (0) | ことの共犯(チェン × スホ)
新しいものに身を投じる | 来訪者は真夜中に 1

comment

コメントを送る。

URL:
Comment:
Pass:
Secret: 管理者にだけ表示を許可する
 

trackback

この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
  • ミス・レモン
ようこそお越しくださいました。
EXOのメンバーを登場人物にした二次創作BL小説や、オリジナルのBL小説、好き勝手なことを綴った雑記などを置くブログでございます。
内容を読んでのコメント、メッセージなど、いつでも心よりお待ちしております。
よろしくお願い致します。

最新記事

人気投票 1

人気投票 2

人気投票 3

人気投票 4

人気投票 5

ブログ村

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ 韓流二次BL小説へ

人気ブログランキング

アクセスカウンター

有料アダルト動画月額アダルト動画裏DVD美人フェラポルノ動画フェラ動画美人フェラ無修正アダルト動画フェラチオ動画無修正フェラ
アクセスカウンター高画質アダルト動画無修正フェラ動画アダルト動画無修正アニメ動画海外アダルト動画
無料カウンター無修正DVDクレジットカード
無料アクセスカウンターウォーターサーバーアダルトグッズランジェリー無修正盗撮動画AV女優名教えて
ブログカウンター