海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20160811

心中の道連れ+慈雨、降りそそぐ 番外編「くちびるの友達」
「やっぱりチャニョルに告られたな、あれは」
そう、ベッキョンは訳知り顏でギョンスに言った。
半日できたオフ。
ギョンスが気に入っているというカフェに、ふたりは連れ立って来ていた。
デートだ、とベッキョンは浮き立ち、ちょっといい格好とかしたいけど、目立っても、と思い、いたって地味な服装だった。ものはいいものではあったが。
ギョンスはいつも通りだった。
常よりもっときちんとしているかな、とは言えるふうだった。
アイスコーヒーを前にした、眼鏡をかけたふたりは、目立たぬ席で、こそこそと会話していた。
ギョンスが好きだというだけあって、落ち着いた、非常に静かな場所だった。
カフェというより喫茶店のようだった。
異世界に迷い込んだような気分になりながら、ベッキョンは斜め横に座る黒縁眼鏡の恋人を見た。
学生のような研究者のような風情をして、めくれた唇でストローを咥えている。
何故だかむらむらとそういう欲求が沸き起こりそうになり、目を逸らして自分もアイスコーヒーを吸った。
口を離したギョンスは、眼鏡の上から上目でベッキョンを見、問うた。
「なんで分かるんだよ」
ストローをその華奢な指先でいじり、ベッキョンはギョンスの視線を口ごもりながら受け止める。
「だからあ……、ちょっとかまかけてみたんだよ。ジョンインに」
途端に平手が飛んでくる。
頭の上をばしっと叩かれ、ベッキョンはそこを押さえていてーと唸る。
「何してんだよ」
呆れと怒りを含んでギョンスは詰め寄る。
「…だってギョンスが言ったんだろ。ジョンインのようすが変だって。男に好かれてるっぽくて、多分相手はチャニョルだって」
「そうだけど」
「そりゃ気になるじゃん。心配だし」
「だからって何言ったんだよ」
「チャニョルが失恋したみたいって」
「……お前なー」
「だってギョンスそう思ったんだろ」
しかめた眉の下の見開いた目をこわごわと見返しながら、ベッキョンは攻撃に備え体を後ろに傾けていた。
「……そうだけど」
気が抜けたようにギョンスは顔のシワを消した。
そのようすに安心し、ベッキョンは言葉を続ける。
「たぶん、ジョンインもまんざらじゃないよ」
「………うん」
伏目になって、再びストローを咥えるギョンスをまじまじと見て、ベッキョンは聞く。
「知ってたの?」
ごくり、と喉を鳴らすと、ギョンスはストローを回してからからと氷を揺らす。
「……なんとなく」
ベッキョンはそのようすから、胸がどきどきし始める。
「……な、んで、そんな、ちょっと、…………いやそうなの?」
降って湧いた疑惑、考えたくもない想像が、頭を駆け巡る。
聞いたはいいが、答えを聞きたくない、とベッキョンは思った。怖かった。
変わらずストローを弄びながら、視線を落としたギョンスは呟く。
「……なんか……あんなジョンインに…………チャニョルがなあ……」
はあ、と大きく息を吐く。
「そ、れ、どういう、意味?」
目をぱちぱち瞬き、更に問い掛ける。
「……子供みたいじゃん、ジョンインて。そんで、相手が、お前と馬鹿ばっかやってるチャニョルって……」
ぷしゅー、と、穴の空いた空気人形のようにベッキョンから緊張が解ける。口がおかしな具合に開く。
「……なんかすごい、背徳感」
眼鏡の下から顔を覆って、また、はあーとギョンスは息を抜く。
「……なんだよー、そんな、気にしすぎだって」
気の緩んだベッキョンは、にこにこしながらギョンスの背中をぽんと叩いた。
両手で頬杖をつき、睨むようにベッキョンを見上げ、ギョンスは言う。
「…お前は、どうなの」
「へ?何が?」
「…気に、なんないの」
「へ?なんないよ。うまくいった方がいろいろといいだろうけど、そんなの本人達次第だし。なるようにしかなんないよ」
「……ふーん」
ギョンスは唇を突き出し、ベッキョンから目を外した。
そのさまがなんだかとてもチャーミングだなと、ベッキョンは話題と全然違うことに気を取られる。
「……なら、ま、いいかな」
コーヒーをすするベッキョンは、ギョンスの言葉に目を向ける。
「チャニョル、お前にあんま時間割かなくなるだろうし」
ずこ、と音が鳴り、ベッキョンはすぼめた唇のまま、ギョンスが自分を見るのを受け止める。
ふふ、とギョンスは笑う。
ああ、今、ふたりきりならキスをするのに。
強烈に胸を疼かせながら、ベッキョンは思い、そっとストローに歯を立てた。




おわり




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