海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20160728

砂糖壺に落ちる 5
イーシン兄さんを好きなんだ、と自分で気付いたとき、あーあ、と思った。
なんてめんどくさいんだろう、と。
きれいな女の人が好きだけど、きれいな男の人だもんなあ、と、考えては、溜め息ばかりつくようになった。
俺は人が好きだし、人と接しているのが好きだ。
だけど気持ちを自覚してから、兄さんにはちょっとよそよそしくなってしまったかな、と思う。
自分の中だけでぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる、出口のない迷路にいるみたいに自分自身を分析した。
勘違いなんじゃないか?と何度も思っては、そっと合コン的なものに参加してみたりした。
それなりに収穫もあってほくほくと帰路につき、なーんだやっぱり違うんじゃん、俺、と安心しながらドアを開けると兄さんがいて、おかえりー、と微笑まれると、さっき感じてた動悸の単純に10倍くらいが俺を襲ったり、なんてことを繰り返した。
よくよく考えてみた。
どこが好きなんだろう?どうして?
忙しいスケジュールの合間、待ち時間、移動時間、ずっと考えた。
特に夜。
宵っ張りの俺は、散らかった部屋の窓の向こう、暗い空をベッドから見上げて、風から香る外気を吸い込みながら、兄さんのことを考えた。
顔から足まで脳みその中で精密に描き出し、目を閉じてじっくりと観察した。
確かに整った、魅力的な容姿だ。
俺たち韓国人と違う、大陸の人の顔をしている。あの幅の広いふたえとか。小鼻のかたちとか。
触れられたりするのが苦手だという首周りは、身長差から俺は常に見下ろすけれど、たいていそこは無防備に開放されていて、あのやめてやめてという反応を見たくさせる強い吸引力がある。
そう言えばみんなのそこへの攻撃を見たときから、なにか感じなくもなかったような気がする。
すごく、いい匂いがするし。
鼻をこすりつけたり、肌を味見したり、歯を軽く立ててみたりしたいな、という妄想が、いちばん最初だったかもしれない。
俺は蜜に群がる虫みたいだと、自分を思った。
そこに落ちたら戻れない、甘いものがたっぷり詰まったなにかを、兄さんは連想させた。
あの高い、儚げな、女性的な声の感じも。
普段は重力を感じていないみたいなとりとめのない動きなのに、踊ると突然体重が倍になったようなダンスになるのも。
罠だ。
俺は恐怖におののく。
逃げなきゃ、と。
でも。
部屋を出てばったり会ったり、朝起きて挨拶したり、仕事で頭を突き合わせたりすれば、優しくてストイックで繊細な、その人柄に触れ、自分の深夜味わった恐れなど、ふしゅるるると空気が抜かれてしまい、ますますただ惹かれ、目を合わせるのもためらいながら、そばにいたくて少し離れた、でもごく近くにいたりしたのだった。
そんな期間が長かった。
ずっとそのままで、いつか、気持ちが少しずつ冷めていくだろう、と俺は諦念とともに予想していた。


もう何百回目かの反芻を、また行いながら、俺は撮影前のメイクを施されていた。
中華料理屋でキスしたときの記憶は、ビデオテープなら擦り切れ始めてしまうんじゃないかというくらい、俺の中で巻き戻されては再生された。
兄さんが顔を仰け反らせて、息継ぎとともに濡れた声を漏らしたときは、頭の中でぷつんと何かが切れたようだった。
そこまで思い返すと、いつも体が反応しそうになって、目を開けて深呼吸する。
腕と脚を組んでアイシャドウを塗られていた俺が、突然ばちっと瞼を上げたものだから、メイクさんがびっくりしてわっ、と言った。
「あ、ごめんなさい」
照れながら慌てて謝ると、快く許してくれ作業の続きが始まる。
こんなところで駄目だ。
そう自分を戒めるのに、気付くとまた、映像はリピートされているのだった。



つづく



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慈雨、降りそそぐ 13 | 慈雨、降りそそぐ 12

comment

微笑ましい : はな @-
こんばんは。
毎日2作品更新ありがとうございます。
嬉しすぎます。
セフン可愛いですね~(*/ω\*)
kissした時の事思い出して悶々として
体がソワソワするとか可愛すぎる。
kissした次がどうなるのか楽しみです。


2016/07/28 Thu 20:37:51 URL
Re: 微笑ましい : ミス・レモン @-
はなさん

こんばんは^ ^
コメントありがとうございます!

セフンを微笑ましい、可愛いと言ってくださり、よかったです。
セフンもメンバーの中で独特な感じがある方で、書いているとき、自分がセフンになったつもりになるのですが、それはなかなか不思議な感じです。 書きづらいというわけではない人なのですが。

お伝えしたことがあったでしょうか?
私が「受容について」でセフンがチョコが好きだと書いたとき、私は彼が本当にそうだと知らなかったんです。
セフンならそうかな、と思って書いただけでした。
二次小説というか、実在する方のお話を書いているとままそういうことが起こるようでして、このチョコのことなど、知ったときはびっくりしたものでした。

そんなわけで、今回書いている中にももしかしたらそういう現実との合致が起こるかもしれないと思いますと、書いてる私自身わくわくするようなところがあります。

また、続きをお楽しみください。

よろしくお願いいたします。


フェリシティ檸檬

2016/07/28 Thu 23:27:34 URL

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