海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20170825

嵐を飲み込む 4・終(リクエスト企画・EXO・リアル短編)
四.滋養たっぷり
朝だというのに部屋は薄暗く、再び眠りの世界へといざなわれているような心地がそこにいる全員にした。
だが空間を満たす香りは人を我に返させる効果のあるもので、ダイニングテーブルに斜向かいに着いたふたりは頬杖を付いたり寝そべるようになったりしながらも、鼻を通っていく刺激で夢に落ちることはなかった。
鼻歌が時折においと共に舞った。
決して、イーシンはキッチンを向かなかった。
料理をするチャニョルの、横から見える白目や、鼻梁が上の方で盛り上がっているのや、閉じたり開いたりしながら豊かで穏やかな低音を唇が漏らすさまを頭に描くだけで、眉と目と口の端が下に垂れた。人が見ればひどく悲しげにそのときの彼は映った。確かにイーシンは悲しかった。キッチンに立つチャニョルをひたすら見守るようなことをする勇気のないことも、これからその手料理を食べることも、ふたりきりではないことも。何もかもが悲しみの原因となった。セフンを邪魔者のように思う心もまた、そうだった。
 振り向いた、微笑を浮かべたチャニョルがやはり何かのメロディーを口ずさみながら盛り付けの済んだ食器を手を伸ばして渡そうとしつつ言った。
「これセフン」
 受け取りながら、イーシンははい、と斜め前に皿を差し出す。起き上がったセフンは半分閉じた目を湯気の立つ器だけに投げ、二の腕をぽりぽり掻きながら片手でそれを持った。
「これ兄さん」
 両手で皿を抱えたイーシンは、黄色がかったとろみのある茶色い液が、白米にたっぷり掛かっているさまを真上から眺め、テーブルに置いた。
 足音を立てて、チャニョルは自分の分と人数分のグラスとスプーンとサラダを盆に乗せ、ミネラルウォーターを抱えてテーブルへとやって来た。これはなかなかうまくできた、と上機嫌だった。だが席に着き目の前のセフンを見ると、自分のかつてのリクエストの品に今、ほとんど興味をそそられないらしいのがすぐに分かった。そのためかなりがっくり来たが、なんとか気を取り直して笑みを意識的に顔に広げた。食べよう、と腹から声を出す。
「おいしそうだよ、チャニョル」
 頬の下にささやかな穴を作って疲れた顔のイーシンは言った。隣の彼にチャニョルは嬉しそうに目をやり、たぶんうまいよ、と答える。
「ほら、食え」
 スプーンを手渡すと、うん、とセフンは言われるままに食べ始めた。上目でチャニョルはグラスを満たしてやりながら彼のようすを窺った。咀嚼し、飲み込むと、うまい、と呟くのが聴こえた。
「だろ?」
 にやあと笑いが零れるのが止められない。イーシンの分と自分の分と、流れるように水を注ぐと、みずからも食事を始めた。
「ほんとにおいしいよ」
 朝からこうしたものを食べたいという欲求はイーシンには正直なかった。それにそういう思いを我慢するということも通常であればまずなかった。だがチャニョルの作ったカレーなら、無理をしてでも食べたかった。そんな自分をどう消化すればいいのか、今だイーシンには手探りで、その方法など見つかる気はほんとうのところしなかった。
自分でも口に運ぶと、想像以上に美味だったため、何がよかったのだろうとチャニョルは考えた。ミンソクのコーヒーを拝借して入れてみたことであろうか。あとで謝らなければならないけれどと、どんどん皿の上を空にしながら長兄に感謝した。
外の色をセフンは顔に映し、その白さがキャンバスとして機能し、彼は姿全体が青味がかって光っていた。熱く、辛い、このような食事を摂っても、多少頬が色を持ったかなという程度で、無言のままにただ機械的にスプーンを皿と口に行ったり来たりさせるだけだった。
セフンは知っていた。
斜め前にいる兄が、真正面にいる兄のことを、特別に思っているということを。
だからセフンはこの三人でいっしょにいるということが、恐ろしく苦痛だった。どちらのことも、まったく違うふうにすさまじく愛していた。なのに嫉妬心と猜疑心と独占欲で頭の中がごちゃ混ぜになり、身動きが取れなくなって口を開くのも難しかった。うきうきと手製のカレーに舌鼓を打つチャニョルを睨み付けたくなったり、寝癖の残る、首周りがだるだるになったシャツを着たイーシンがかつんかつんとスプーンを咥えるたび歯をそれに当てているのを盗み見したくてたまらなくなったりするだけで、味などほとんど分からなかった。
「もう一杯食お」
 立ったチャニョルがどすどすとキッチンに戻る。
「ふたりはー?」
 と大声で問い掛けると、ううん、という声と、要らない、という声が返った。
 冷蔵庫を開け、卵を取ろうとしたとき、チャニョルは再び声を発した。
「これお前のだっけ?なんかピンクの飴」
 がさりという音に、セフンはばっと顔を上げた。開いた口から強い声が出そうになり、自分を抑えて、
「そうだよ、名前書いてあるでしょ。それ食べないでよ。戻して」
と、滑舌を気にしながらはっきりと言った。イーシンがあの飴のことなど気にも留めないことは分かっているのに、言いながら近くにいる思い人の存在を意識し、スパイスを含んだときよりもずっとその発した言葉の意味によってセフンは顔を赤くした。
「食べねーけど。この漢字、桜だっけ?」
 冷蔵庫を閉める音がし、安堵したセフンが、それでも答えたくないという感情を必死に押さえ込みながら、うん、とだけ答えた。
「あれ中国のじゃないよな?パッケージの感じだと。ひらがなだし、日本…わっ!」
「何?」
 がたっと、椅子を倒しそうになりながらイーシンは立ってカウンター越しにいるチャニョルを見た。そろそろとこちらを向くチャニョルの手に、何かが優しく握られている。
「これ、すげー」
 長い指を開くと、そこには丸く、白い玉があった。
「…これ、卵?」
「そう!!」
「ほんとに?鶏の卵?」
「そうなんだよ!すっげー丸い!!」
 ころころと、ほとんど完全な球体を成したそれを、ふたりは目を見開いて凝視した。さすがにセフンも立ってその身長を生かし、チャニョルの掌に視線を送った。
「うわ、ほんとだ」
「こんなの初めて見た」
「俺も」
「やべー。写真撮っとこ」
 カウンターに置いてあるスマートフォンを取って、何枚も続けてチャニョルはシャッターマークを押した。撮った画面に見入り、また笑顔がその目や頬や唇で作られた。
「すげーな」
「あれに似てるなー」
 台の上の玉を、イーシンは指の先でつつき、言った。
「何?ゾウガメの卵?」
「あはは、ううん、そうなの?」
「うん、ゾウガメの卵はこんな感じ、確か。すっげー可愛いの、赤ちゃん」
「そっか。俺が思ったのは、炭団」
「たどん?」
 既に椅子に腰を下ろし、カレーを食べ続けていたセフンも再び顔を上げ、ふたりが卵を見下ろしながら会話するさまを、ぐしゃぐしゃになっていく胸を抱きつつ眺めた。
「おじいちゃんちにあったんだよ。炭やなんかをいろいろ混ぜて練って作る団子みたいなもののことだよ。丸くて、真っ黒なの。これの黒いバージョンだよ」
「へえ」
「見たことない?」
「ないなあ。お前ある?」
 ふるふると首を、セフンは横に振った。チャニョルが人差し指と親指でその卵を見せ付けるように挟み、持っている。
「これは取っとくかな」
「そう?」
「うん。みんなにも見せよ。カレーには別のを乗っける」
 がぽんと扉を開け、卵ケースのいちばん奥に、チャニョルは隠すようにそれを置いた。
「さーて」
 ひとつ普通のかたちの卵を取り、フライパンを熱して手早く緩い目玉焼きをこしらえる。
「できたー」
 またたっぷり一杯分を盛った皿にそれを乗せ、意気揚々とチャニョルはテーブルの前の椅子に体を収めた。
 セフンもイーシンも、カレーライスを食べ終え、サラダをちょびちょびと摘んだり、水で口を湿したりしていた。どちらもチャニョルのカレー、それにお日様のように浮かんだ卵の黄色と白を見ていた。
 チャニョルは窓の向こうをその大きな瞳で見遣り、ひとりごとのように言った。
「あの子元気かなあ」
「え?」
 聞き返すイーシンにチャニョルが口角を上げて顔を向け、その近さにどきりとセフン、そしてイーシンの心臓が鳴った。
「あの子だよーロケ先にいた、オールドイングリッシュシープドッグ」
「…あー!」
「な、なに」
 きょときょととふたりの兄の上、セフンは視線をさまよわせる。
「ほら、こないだふたりとか三人とかであっちこっち連れてかれて撮影した仕事あったろ。あれで俺とイーシン兄さんが行った村で、ピグルムって雄犬がいたんだよ」
「白とグレーの混じった大きな子だったね」
「今空を埋めてるのは正にあの子だな」
 いっとき、渦巻く灰色の雲がぎっしりと空を覆い尽くしている光景を見つめると、チャニョルは前に向き直り、卵とカレーとご飯を混ぜてぱくぱくと食べ出した。
俯いたイーシンは、すぐ横にある肩がひっきりなしに動くのを感じながらひとり微笑んだ。
 黒が火を内包するなら。
あの白い方は、水分を。
イーシンは、この思慕をどうにかできる日など来ないと知っている。実際、解決を望んですらいなかった。ずっと体の内で、水しぶきがそこらじゅうを濡らし、風に何もかもを引っくり返されたりされながら、それを何かの糧にして生きていくしかすべはない。スコールが襲う、木々の鬱蒼と繁る蒸し暑い土地のように。そもそも芸術とはそういうもので、それに身を捧げて生きていくと決めたのだから、何も迷うことなど本来ありはしないのだ。ただ正気を保つのに、もがき苦しむだけである。
立ち上がって食器を片付け出すイーシンを目の隅で追いながら、セフンは彼が今チャニョルのことばかりを考えていることを知っていた。なんとうらやましいことであろう。あんなふうにあの人に思われている。それなのにこの人はそのことに気付く気配すらない。
俺が兄さんなら。
そう思いながらチャニョルをじっと見ていると、黒くて巨大な目の中心がセフンをまるごとつるりと映した。
「…遅くなって、ごめんな」
 スプーンを挟んだ唇からそう、漏らす。
瞬間、目を泳がせてしまうが、セフンは思わず噴き出した。
「いいよ、作ってくれてありがと」
 笑って言った。
よかった。
鼻から息を抜くようにまた笑顔になって、チャニョルは幸福に浸りながら残りのカレーを綺麗に掬った。



おわり




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20170805

お誕生日おめでとうございます!
こんにちは!
皆様土曜日を如何お過ごしでしょうか。
フェリシティ檸檬です。

さて、先日少し触れておりました、ささやかな企画と申しますのは、先程公開いたしました「解放区」という小さなお話を、ブログ「虹を求めて」管理人みむ子様のお誕生日への贈り物として捧げるというものでございました。
勝手にこんなところでお誕生日をお祝いしてしまっていること、そして私がその日だと思い込んでいるだけでもしかしたら別の日かも知れず、そうした場合これをその本来の日にあてたものにしていただくことをお許しいただきたいなと思うのでございます。
とにかく言わせてくださいませ。
お誕生日おめでとうございます。
この夏は、みむ子様とさまざまなことで交流が持て、とても幸せでございました。
そしてこうしてお祝いを申し上げることが出来ることも大変嬉しく思います。
あのお話をお気に召してくださるかどうかは正直自信がないのですが、みむ子様のために書いたものでございますので、お受け取りいただけると幸いでございます。

そして他に読んでくださった方も、もし楽しんでいただけたならありがたく思います。
いつもそうではありますが、一生懸命書きました。

みむ子様にはほんとうにお世話になりっぱなしで、それはもう、励ましてくださったり、感想をくださったり、近況をご報告してくださったり、先日の東方神起企画をご一緒してくださったり、枚挙に暇がないくらいでございます。
この短編くらいでは私の感謝の気持ちなど表現できるはずもないのですが、何かかたちにして、と思い、したためました次第です。

どうかこれからも末永くお付き合いいただけると嬉しいです。
そしてみむ子様の新たな歳がよりいっそう充実したものになることを心から祈念しております。


緑濃い夏の日に
フェリシティ檸檬


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20170805

解放区(誕生日企画・EXO・リアル短編)
 土産を求められるのはいつものことだ。
俺は笑って、そんないいものはないかもしれないよ、とベッキョン兄さんに言った。
「なんでもいいよ」
 そう返すと、小さな黒目を上に上げて、数秒黙った。
「いや、なんでもよくはねーか。ちゃんと選べよ」
 脱いだ服を身に付けたところだったのに、兄さんは言い終えると俺に向かってちょいちょいと掲げた手の指を折った。
「何」
 振り向いた格好の俺は反射的に再び笑った。兄さんはベッドの上、素っ裸だ。使い終えた後の性器が、くたりと脚の間に伸びたようになっているのさえ目に映る。白い体は、鍛えたことで筋肉のかたちが浮かび上がり、そこここに陰影が作られている。化粧っけのない薄い顔とその上半身は妙に不釣合いだと体を重ねるたび思う。薄い、平べったい体と今のそれ、どちらがいいかと問われたら返事に窮する。きっと前者を挙げたら兄さんは予想通りとは思いつつ、ちょっと、いやかなり不満だろう。男らしい体がいやだとかそういうことではないのだ。ただ、何もしていない兄さんこそに一番惹かれるような気がするだけだ。それこそもし腹回りに肉が付いても、それも愛しく感じられるような予感がした。メイクだって、していない方がそそられる。まっさらな、何も手を施していない状態の兄さんにもっとも感情と欲望を引き出される感覚があった。
 汗で少し額に張り付いた髪の毛が、首を傾けることでぱらりとまぶたに落ちた。厚みのない唇には不敵な笑み。そのさまにまた俺は無意識のうちに笑った。まな板の上に寝かされたようになりながら、早くと料理人を誘っている。きっと毒があるのだろう。死ぬならこいつもと手を掴んで絶対離さぬつもりなのだ。
近寄ると、ぽんぽん、と先程まで横になっていたベッドの隣を叩かれた。促されるままそこに座る。
 ヘッドボードに寄り掛かりながら、肘を付いた兄さんはみずからの肩に首を乗せて俺を仰ぎ見た。上目が俺を捕らえる。にこ、と改めて笑顔を返した。
「ずりぃよな」
「出掛けんのが?」
「それもだけど、あいつがだよ」
「ああ。やきもち?」
「はっきり言うな」
 逆の手が伸びてきて俺を軽く小突く。
「嬉しいな、焼いてくれんの?」
 そのまま繰り返し、何度も拳で俺を押す。
「うる、せえ、なあ」
「んふふ」
 口の中で笑いを転がすと、俺は下を向いた兄さんの髪の毛に唇を付けた。
「汗臭い」
「うるせっ」
 顔を上げた兄さんの唇をさっと奪った。
「むぐ」
 抵抗などしない兄さんはすぐ上下を離す。早速舌を絡めようとしてくるが、時間がないので唇だけ丁寧に愛撫し間もなく解放した。
 眉間同士をくっつけたまま、潤んだ瞳を見据えた。兄さんは行かせたくないと思っている、心の底から。だけど仕事があるのは兄さんの方だ。大きさを増し、逆方向を向いたペニスを人差し指でつつとなぞりながら囁いた。
「…仕事、頑張って」
 動きに伴いあ、とかすれた声を出したのは、聴かなかったことにした。


 鉄板の上の肉や野菜はあらかたなくなっている。そこにご飯が投入されると、勢いよく混ぜられ、すべてが炒められていった。
「まじいいにおい」
 向かいに座るチャニョル兄さんが、満面の笑みで瞳を輝かせながら、男性店員の動きを目で追っていた。あらかじめ個室を予約し、一応何事もなくここまで来ていたが、俺たちの間に立つ彼は正体を知って体が強張っているようだった。だいぶ若く、もしかするとこの店の息子か何かで、未成年かもしれなかった。真っ赤になった頬を汗が伝い、それを手の甲で拭うと、できました、と小さく告げた。
「ありがとうございまーす」
 兄さんが感じよく答え、俺も続くと、はにかんだような笑みを垢抜けない顔に乗せて、そそくさと青年は部屋を出て行った。あんなにシャイな若者もまだいるんだなと、俺は軽く感動していた。
「可愛いね」
「あ?ああ、今の子か?」
「うん。ちょっと話し掛けたそうだったよ」
「そうだな、でも忙しそうだし、会計してもらうときに少しだけ声掛けようかなと思って、今はやめといた」
 チャーハンをせっせと自分の分、俺の分と盛りつけながら兄さんは話した。
「ほら」
「ありがと」
 湯気の立つ色の付いた飯が、たっぷりと器に供されている。だいぶ腹は満ちていたが、米のにおいとタレの香ばしさで食べずにはいられない心境にさせられた。
 スプーンで掬って黙々と食べた。
いつも、背の高い俺たちがいっしょにものを食べていると、その肩や腕や脚がテーブルや椅子からはみ出したようになって、なんだか滑稽に感じた。今もそうだった。はふはふ言いつつ舌鼓を打つ俺たちは、食器に顔を寄せて、一心不乱に、子供のように食べており、それなのにガタイはこんなで、いろいろなことがちぐはぐだととても思った。男ふたりで、それも恋人同士でもなくて、単なる友達というのとも違って、同い年ですらなくて、日帰りの弾丸旅行にまた来ている。幼い俺にもしこのことを話したら、いったいどう思うのだろう。
いい?俺は、大人になったら、すごく大きくなって、あんまりない休みが急に取れた日、仕事仲間でいっしょに暮らしているこれまた俺より大きい男の人と、遠くまで来てタッカルビを食べるんだよ。
はあ?という顔をするふにゃふにゃの俺が目に浮かぶ。
しかも俺は、彼じゃない男の人に恋をしていて、その人も俺を好いてくれているんだけど、休みが全然合わないからこんなこと彼とはほとんどしてないんだよ。
これを言ったらお母さんを呼ばれるかも。それも泣きながら。俺は女の子がすごく好きだったから、嫌がらせを言っているとしか俺のことだからきっと考えない。と言うかこれはいったいどういうシチュエーションなのだろう。そもそもタイムパラドックスだし。
なんてことを考えていたら平らげていた。兄さんも同様だった。
「あーうまかった。お前は?」
「おいしかったよ。食べ過ぎた」
「たまにはいーだろ、よし、金払って出よーぜ」
 呼び出しブザーを押すと、来たのはあの男の子ではなく、年の頃五十程度の女性だった。
「ほんとにこのたびはどーも!!」
 ここの女将さんで、どうやら先刻の青年の母親だった。それから小一時間、彼女の話にとことん付き合われる羽目になり、その上息子さんにはもう会えなかった。


兄さんの運転する車で目的地のひとつへと足を伸ばした。
「今日なんか見れんじゃね?この感じなら」
 わくわくした声で兄さんが言う。確かに今日は今年もっとも晴れ渡った春の日で、気温も高い。期待してもよさそうだった。
止めた車から降り、見学可能な場所に、標識を見ながら向かった。すると歩いている最中水の粒が俺たちの頭に降ってきて、思わず顔を見合わせた。
「よっしゃ!」
 並んだかたちのいい歯を全部見せ、兄さんはほー!!と言いながら走り出した。俺も苦笑して後を追う。
見学地にまで足を運ぶと、時期が時期だけに平日とは言え人が多く、俺たちは被っていた帽子を目深にし、伊達眼鏡を取り出してそれぞれ掛けた。おおー!や、うわー!といった歓声があちこちから上がっている。その人ごみの後ろから、気付かれぬよう眼前の光景をじっと見つめた。背が高くてよかったとしみじみ思いながら。
水の流れというのはどうしてこうも人の心に何かしらを感じさせるものなのだろう。緩やかであっても激しくあっても。その絶え間ない変化のようすに自分自身、いや、世界すべてを見たような気がするからだろうか。時折頬に冷たいものが飛んでくる。吐き出す、吐き出す、吐き出す。すべて溶かし、溢れさせて。俺は立ち尽くしながら腕を組み、己を抱えるようにした。そうしてそっと隣を見た。兄さんは瞬きさえも忘れ、白目をぎらぎらさせて放水を見ていた。口が少し開いている。
感じやすい人だからな。
そう思うとふわっと心が温かくなった。兄さんといるとそうしたところに真実救われたような心地になることがよくあった。だからいっしょにいるのが好きだった。こんなことをもしも言ったら、ベッキョン兄さんに殴られるかもしれない、そうしてくれたらくれたで俺は嬉しいだけだけれども。
壁や設備が破損してしまうのではと危ぶむほどの水流は、日々溜まっていく俺たちの心の澱まで洗い流すようだった。ぽかぽかと暖かかったのが少し冷えたのも快かった。腹の中の肉や野菜や米が、雨のような恵みの水で冷まされていく。
こうした日があるから、またやっていける、そう思うと同時に、もっと、もっともっとだろう、と思えた。ベッキョン兄さんの割れた腹。膨れた胸。それをほんとうは素晴らしいと思っている。そうでない兄さんに恋をしたが、そうなった兄さんを尊敬していた。畏敬の念とはすごいものだ。ただぼうっと浸っていたような、甘い関係に変化をもたらす。言葉ではっきり言われなくとも、何かを諭されていたのが分かる。
生き返ったような気分でまた兄さんを向いた、今度はしっかりと。すると兄さんもこちらを見た。眼鏡のレンズと豊かな頬に水滴をたくさん乗せて、にまあと笑った。
「やったなあ」
 こんなに低い声の人を他に俺は知らない。少年のような顔立ちと表情をしながら、大人そのものの声で話すこの人は、俺がこの世でもっとも親しく、頼る人だ。
こんなことを言ってしまったら、そのときは完全に、ベッキョン兄さんはお冠だろう。けれどきっと、まあ確かにそうだとも思うだろう。
「俺だって頼っていいけど」
 そんなふうにぽつりと言うかもしれない。そうしたら、多分俺は愛しさに息が詰まってあっけなく死んでしまう。
「兄さん」
 それはそれでいいかもしれない。いつかそんな日が来ても。まだそれは先だけれど、兄さんの毒が全身を冒して、死に至っても構わない。
「お土産買って帰ろうよ」
 俺には旅行先の土産か、俺自身しか捧げるものは今何もない。兄さんからはあらゆるものを受け取りながら、ほんとうに兄さんの望むものを、まったく返せてなどいない。
「行くか」
 踵を返す兄さんの足の隙間を見下ろした。俺は兄さんのそこが好きで、少し後ろに立つといつも視線をこっそり送った。
 今この瞬間、背中に水しぶきを浴びながらチャニョル兄さんといることも、帰ったら疲れ果てたベッキョン兄さんに土産の品を渡せることも、幸福だった。
爪先だけ、踵だけで宙に浮いているかのようにステップを踏んで歩きたいような気がした。しないけれど。くるくるとジョンイン兄さんのように回れたらいいのにと思った。たとえもし出来ても、ここではしないけれど。
早くそうできるところに行けたらいい。
シートに埋まりながら、兄さんが掛けたNellyに合わせて、静かに足の先を動かすことで我慢した。



おわり


 
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20170804

ただ美しいなんていうのはつまらないことです【『海に沈む森の夢』企画1・東方神起二次小説】
おはようございます。
今日はやらなければならないことがありまして。
フェリシティ檸檬です。

いやはや、面倒くさいですね。
私の人間性がこうしてまたさらけ出されているわけでございますね。

そんなことはさておき、友人が企画「海に沈む森の夢」で各書き手様が書かれたお話の感想を彼女のブログで上げてくれましたのです。
早朝、ほんとうに面白く読みまして、ほくほくしたのでございました。
彼女のそのページへのリンクと、まとめからこのたびの企画の概要と各リンクを貼らせていただこうと思います。
↓それぞれクリックすると記事ページに飛びます。

ブログ「夢の続き」企画感想記事「友人の企画についての感想のようなもの

【『海に沈む森の夢』企画1・東方神起二次小説】

●お題●

睡魔夢子様ブログ「夢の続き」企画お題ページ

上記の簡単な概要

①東方神起のふたりが主役
②東方神起の歌を何かしらで取り入れる
③書き手の自分で思う人格をひとことで表し、それを作中どこかに記す
④東方神起以外のSMエンターテインメントのアイドルを出す
⑤「排泄」という単語を入れる
⑥書き手のキスのイメージを登場人物に言わせる

●企画記事一覧●

「虹を求めて」管理人みむ子様作品 「それでいい」
「緑黄色野菜」管理人βカロテン様作品 「Sword and Sorcery」
「夢の続き」管理人睡魔夢子様作品 「ハーケンクロイツ」
「海の底、森の奥」管理人フェリシティ檸檬作品 「輪舞曲2604」

●あとがき一覧●

みむ子様「それでいい」あとがき
βカロテン様「Sword and Sorcery」あとがき
睡魔夢子様「ハーケンクロイツ」あとがき
フェリシティ檸檬「輪舞曲2604」あとがき


読みましていろいろなことを思ったのでございますが、特に最後の、目に見えるかたちで書かれてはいなかった8番目のお題のことでございますが(何やらミステリやホラーを連想させる言葉でございますね)、何度も使う表現とはなってしまいますが、さすが彼女であるなと感嘆したのでございますね。
しかし実際は、わたくしの場合はあとがきに書きましたように、そして本編を読まれたらお分かりになるかとも思うのですが、最初の方にあらかたお題を消化いたしまして、その後はあの世界を構築するのに必死でございまして、ほとんどそういった面白みを考える余裕はなかったのでございました。
しかし皆様の中には、私が上げました自分の人間性でないものを作中の言葉から当てはめてくださった方がいらっしゃるかも知れず、それはどれだったのかなと考えることはありまして、これだともしも思われたりしたら、と考えると少し面白いなとひとりにまにましておりました。結果そういう言葉が入っていたというだけでありますのですが。

「輪舞曲2604」には、以前もみむ子様への返信などでも書きましたけれども、私の中のさまざまなものがこれでもかと入っているところがございまして、その中のひとつというか、これを書こうと思いました動機のうち、美の扱い方へのアンチテーゼ、というものがあったことを思い出したりもいたしました。
よく多くの方が、東方神起や、それこそアイドルの方々を美しいであるとかイケメンであるとかそういった表現をして、それをたいそうお話の中にお入れになりますし、そうした二次ではなくとも、多くの表現作品でやはり美しい人というのを賛美する、と言いますか、それが物語の基盤となっているということがあり、それは優れたものもたくさんありはいたしますが、私自身は、ほんとうのところそうした、単なる美というものにあまり惹かれないという性分から、それをある種否定するような話を書いてみたいという気持ちになっていたのでした。
それについて私のこのお話の中では二重三重に何か否定しているようなかたちになっておりまして、何が悪いとかいいとかいった話に落とし込んではいないのでありますが、ただ、私がよく思うことといたしましては、これはお話に限ったことでなく、そしてここを読んでくださる方であればまたそれかいと思われると思う発言でございますが、美しい、ということ以上に、面白い、ということ、興味を引かれる、何かしらの魅力がある、ということが大変重要であるということでござます。
これはステレオタイプではない、ということが同時に言えることでございまして、もちろんけれんみというものを考えて、あえてそうした部分を入れますとまた大変効果があったりもするのでございますが、ですがやはり、何か新しく、見たことのない、作られた方なりの、もしくはそれを体現する方なりの唯一のものを見なければしようがない、と私は強く思っておるのでございます。

私は今回出しましたアイドルたちの中で、いちばん芸能人として見甲斐があると思っているのはチャニョルなのですが、それはその顔がハンサムであるとか美しいとかいう以上に、稀有なものであるということが大きく、また、性格や資質もそうであるということからでございます、このお部屋にいらしてくださる方々はやっぱり?と思われるのではないかと思うのでございますが。
音楽にほんとうに興味がある、という点でもそうなのでございます。
私は芸に携わる方々、特に歌を出される方々であればそこを何よりも見ますので。
そして、チャニョルの何が特にいいかと申しますと、表情が多彩であることです。
決して演技がものすごく上手いとかそういうことはないのですが、彼らの中にディオがいたり、またひとりでだいぶいろいろなドラマや映画や番組に出たりしたことで、表情のバラエティというものがもともと多かったタイプであった上、もっと増えたという感じがいたします。
矛盾するようですが私は役者をやられる方に大仰な表情演技を求めたりはまったくせず、そういったようなことで彼を褒めているのではなく、眺めるとき、ただただ楽しめるといった点で評価しているのでございます。
見られる方というのは、そうしたものを何と言っても求められていると私は思います。
新鮮な驚きを見ている間に得られるか否か。それが非常に重要です。
それは役者という分野ではまた先程言ったように話が若干違いますが、パフォーマンスにも言えまして、その曲が表現しようとしている何かをそのまま、もしくはグレードアップして見せるということが肝心でございます。
これがなかなか至難の業でして、特にユノやチャンミンは、もともと表情が、普段からもあまりいいものを持っているとは言えないふたりなのでありまして、チャンミンなど笑うのすら下手でありまして、ですがそれが彼の持ち味とはなるのでございますが、あまりにそういうことが不得手ですので役者というのはほんとうに彼に合ってはいなかったりもいたします。
まだパフォーマンスであれば、ということでございますが、それも彼はうまくはないのですね、どこか面白いでなく滑稽に転びがちなところがありまして、彼のパフォーマンス時の癖もあいまって、何か大変にいいものだと簡単には思えないことが多々あるのです。
ユノは、ジェジュンにその昔そのまま言われていたものですが、かっこつけすぎるきらいがずっとありまして、いつものユノのままでいいのに、なんでそんなになるの、東方神起のため?それとも自分の人気のため?とものすごく芯を食った質問を投げられておりましたが結果その回答は得られず、というかそのことで改心を彼はされず、現在に至っているのでございますが、まさしくでございまして、彼がかっこつけますとほんとうにやりすぎでございます。
あちゃー、と思わず言うレベルでのそれでございまして、むしろ彼がコミカルな何かをするとそのよさがぐっと出たりするのでございますが、結局かっこいいに落ち着かれると、なんだ、やはりか…などとがっかりするものでございまして、それはずーっと、変わっておりません。
むしろふたりのインタビューやちょっとしたバラエティなどで見せる表情は、彼らのある部分がとても出ていて、それに対して私は大変好感を持っているのですが、ほんとうに彼らをいいと思うのはそのときだけでございまして、それですとミュージシャン、パフォーマー、役者としては駄目だと思うのでございます。
こうしたことから何を申し上げたいのかと申しますと、ふたりの見た目がいい、ということと(私はユノもチャンミンもそれほどまでに見た目がいいとは思いませんですが)、彼らを好きだと思うこと、そのパフォーマンスをいいと感じること、もしくはふたりを恋愛関係にすることをそのまま関連付けるということは、私にとりまして、なんの面白みもリアリティもなく、ちんぷんかんぷんであるということでございます。

今回βカロテン様のふたりのみが唯一カップルであったわけでございますが、そのお話の中の彼らは、美しさや、もしくはかっこいいであるとか可愛いであるとかで(中身についてもでございます)好き合っているのではなく、おそらくユノはチャンミンのことをその思いやりと能力の高さから、チャンミンはユノのことを猪突猛進さと朗らかさから好んでいるのでありまして、そういうところに、書き手の方の個性や洞察力が見られるのでございます。
どうしても、こと二次BLとなりますと女性が書かれることが多く、そうしますと、カップリングからしてもそうなのですが、どうしても女性の視点というものから抜け出しているお話というものは少なくなってしまい、ですが描いているのは男性でございますので、必然的に真実味に欠け、面白いお話を読ませいていただく機会は多くなくなります。
これは以前も触れましたけれども、女性がお話を、特に恋愛絡みのお話を書かれる際、男性と恋愛するとき、その相手に対しどういうふうに恋心を抱くかという自分の経験則からその基となる部分を構築されますので、そうしますとだいたいが、かっこよく、頼れる人を好きになる、か、可愛く、世話してあげたい人を好きになる、というパターンに分かれるのです。特に東方神起のお話の場合はそうでございます。ユノが前者、後者、どちらにもなります。チャンミンはだいたいにおいて同じキャラで、どちらのユノを好むチャンミンか、という違いだけでございます。
これは女性の考え方そのものでございまして、男性がそのような考え方のみで、特に異性愛者設定の場合なら、同性を好きになるというのは想像をよくされていないということが言えるのでございます。
むしろそここそにBLというものの深みと醍醐味がありますのに、それを見ないようにしてしまって、いちゃいちゃし続けるふたりを描かれていまして(かっこいい、可愛い、かっこいい、可愛い、もしくは可愛い、エロい、かっこいい、可愛い、エロい、かっこいいの繰り返しでございますね)、そんなふうに楽しめるということが不思議でならなかったりいたします。

少し話がそれますが、SMにはジェウォンさんという振付師でありダンサーの方がいらっしゃると思うのですが、よくEXOの振りなどもされてらっしゃいますけれども、そしてそこまで詳しく実情を調べていないので印象で申し上げることをお許しいただきたいのですけれども、わたくしはこの方の振りがおそらくそこまで好みではなく、それはその曲から連想することそのままのものしか見せてくれていないということが申し上げられます。
またここで出てまいりますが、面白みがないのでございます。
セクシーなもの、力強いもの、可愛さのあるもの、そうしたものが非常にその言葉のとおりに出されているような気がいたしまして、それはあまり見たくないものなのでございます。
この振り付けに関することはまた別の機会に触れさせていただければなと思うのでございますが。
ついでに書いてしまいますと、女性グループの髪の毛を触るであるとか腰を振るであるとかそういうものもほんとうに好きではありません。
髪の毛のあのかき上げはそれこそバブル期を連想させるものでございまして、わたくし故・渡辺淳一先生のことはこれっぽっちも好むところはないのでございますが、故・飯島愛氏と週刊誌で対談されていたとき、その癖はやめた方がいい、不潔に感じるし、ということを彼女におっしゃられていて、それだけはものすごく共感したのでございます。渡辺先生は医師でもありましたから、そういう意味でも、そうだよなあ、と納得しきりでございました。
あ、飯島愛氏は好きでしたです。彼女を批判したいということでなく、あれは端的に言ってダサいセックスアピールでございますので、誰にもして欲しくないのでございますね。韓国男性大好きなようでございますが。
だいたい髪の長い女性を好む、や、女性がそこに女性自身を込める、という嗜好や思想もものすごく好きではないのですね。これも何度も触れておりますが。
単純ですし、面白みがないですし、髪の長い短いは結局似合う似合わないで決めることでありますので。

皆様もお分かりではないかと思うのですが、単に綺麗であるとか美しいというだけで人は人を見たり楽しんだりするのではないのでございます。
私は髪の長い顔の整った目の大きい美人に興味がないということはさんざん申し上げてきたように思いますが、それはそれだけでなく、すべての人(性別問わず)に言え、人前で何かを見せる人というのにはなんと言っても才能とチャームと個性がなければならず、それは当然その見た目も含まれ、理想を体現したようなそれであっても駄目で、その人なりの何か、しかも人に訴える何かでなければならないということなのでございます。
東方神起のふたりのお話をこの企画では書いたわけでありますが、私からすると顔立ちも声質も表情も音楽の才も少々残念でありますが、それでも頑張っている男性たちであり、その歴史からもこれからもっとよくなるよう進んでいってほしい、よくよく考えて、と願っておりまして、何を望んでいるか、そして何が向いているか、その擦り合わせを可能な限りし続けていくことをやめないで欲しいという思いが込められたものとなっております。
外見というのは衰えるものでありまして、特に韓国は上手くエイジングという課題を消化できていない印象が強く(少し年を重ねると途端若作り感がものすごいことになりますので)、見た目の美しさだけをどうこう言い続けるのはナンセンスであると非常に危惧しておるのです。
長々と自作について野暮なことを述べ続けてまいりましたが、なんとなく書いておこうかなと思いましたのでしたためた次第でございます。


本日の一曲

マリリン・モンロー 「Diamonds are a girl's best friends」


何にしようか迷ったのですがこの曲を。
私は大変この方が好きなのですが、それはこの方が一概にこういう人間を表現していると言えないところがあるからというのがもっとも大きな理由でございます。
むしろこの方はセクシーの権化のような表現をされることが多く、私がこのように申し上げると?となる方も多いのではないかと思いますし、また、私が好きなクリスティなどもよく、その人物描写が典型的に過ぎるという批判をされることがあったりいたしますが、それと似てまったく私は逆の印象を彼女たちの表すものに抱いておりまして、どうしてこうも食い違うものであろうかとよく思うのでございますが、クリスティーはその人物たちのリアリティというのが大変感じられる上、女性や男性はこういうものである、であるとか、多くの事象について決め付けというものがほとんど皆無の方でありまして、そうしたことを含むあらゆる理由で彼女が好きですし、モンローは、単なるお色気ですまないものが豊かに体から発散されている方でありまして、それを見るのが私は非常に好きなのです。
これを見ていただきますと、刻一刻と表情を正に秒単位(それ以下でございますね)で変えているのがお分かりかと思うのですが、大きな変化ではないために、大仰なものとしてその印象を見る者に与えません。
そして大まかに言えばセクシーに該当するパフォーマンスではありますが、そこには可愛らしさ、その上強さをも内包しておりまして、歌詞の内容も合いまり(恋なんかより宝石よ、という、男性の存在以上の、何か確実なものを求める女性の心情を歌っております)、キュートでありながらシビアであるという、この一見両立不可能な事柄を彼女の手腕だけで説得力あるものにしてしまっているのでございます。
パフォーマンスというのはこういうもののことを言いまして、単に愛嬌やマスキュランなものを振りまくということではなく、曲の表すものを全身で見せることを言いまして、それには資質が、そして努力が不可欠であるのです。


突然思い出したぐっと来る台詞「男っていうのはプライドだけで生きていけるようなところがありますからね。試しにめちゃくちゃ褒めてから三日くらい食べ物与えないでみてください。割と平気だと思いますよ」
フェリシティ檸檬

※安住紳一郎氏の言です。


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20170803

そういう血が流れている
こんばんは。
天気がぱっとしない日が続きますね。
フェリシティ檸檬です。

どきどきインドを私が見ている分はすべて貼り終えようと思い、またやって参りました。

そして、なんとか企画のお話が完成しましたので、土曜日に公開となる予定であることをお知らせしようと思ったのも参りました理由でございます。
お時間のある方は是非、お越しくださいませ。
お待ちしております。

どきどきインド④


ジョンヒョンはサランサラン言っていますけれどもそれはどうかなと思うのでございますね。ですが彼はとても音楽が好きなのは何を見ていても伝わってまいりまして、私彼のそこが大変好きでございます。

何か書きたいなと思ったことがあったのですが忘れてしまっております←

というわけで早速今日の曲を。

本日の一曲

Earth,Wind&Fire 「September」



最っ高でございますね。
数年前に「最強のふたり」という映画で使われていたり、先頃もCGアニメで何やらカヴァーされたりしていたようでございますが、それも当然でございます。
ジャズミュージシャンの菊地成孔氏が以前ラジオにてこの曲を初めてディスコで聴いたときのことをおっしゃっていましたが、その瞬間に死んでもいい、という気持ちになったということでございました。
それはよく分かるなと、わたくし心底同感だったのでございます。
わたくしに音楽の才はないのでございますが、もしもあったなら、この「September」のような曲はなんというか、もう、音の渦が脳の中できらめき、その奇跡に溺れるような感じになるだろうなと思うのでございますね。
私ですらも確かにそんな感じになりますのに、もっと、何万倍も音に敏感な方たちにとってのその経験の強烈さと来たら、計り知れないものになるということは当然でございます。
何度も繰り返し申し上げておりますが、音楽というのはほんとうに生理に密接に絡んでいる独特な芸術でございまして、場合によっては恐ろしくすらあるものでございます。
しかしこの曲には恐ろしさなど微塵もなく、ただ、ブラックミュージックというものの素晴らしさを体感させてくれるなと感じ入るだけでございます。

そうそう、書きたかったことの一部でございますが、私は幼い頃より夢中になれる所謂ポップスというものがあまりなく、それは洋邦問わなかったのですが、それはあまりブラックミュージックの要素の多い曲に触れていなかったためだとあるとき気付くのでございます。
思春期になった頃にR&Bの波が日本を襲いまして、そのリズムと歌い方を聴き、ようやく、ああ、こういうものが好きだったのだなと分かったのでありました。
どうも白人の歌い方はぐっと来ないなと、ずうっと思っていたのでしたが、納得でした。
これは生まれ持った好みの問題でして、ほんとうに、別に聴かされていたからそうなったとかではなく、むしろ私はクラシックピアノをずっと習っており、それに対してはっきりとした不満や何かがあったわけではなかったのですが(と言いますかクラシックはクラシックで好きでして)、ほんとうに音楽において好きなジャンルというのはダンスミュージックの類でございまして、南米のものやアメリカの黒人音楽が体に合っているということでして、そうしたことはそれに触れると突然、分かるものでございますね。
「September」を聴きますと、その頃の、ああ、やっと出会えた(by 辻仁成)的な気持ちになりまして、そういう意味もあって、ものすごく高揚します。


突然思い出したぐっと来る台詞「めちゃくちゃにしてしまいましたのね、それまでの音楽の土壌といったようなものを。あれはとてもよくないことだったとわたくし思うんですの。とにかく何もかも根こそぎ破壊してしまったようなところがありましたわ」
フェリシティ檸檬


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20170803

選ばれし人々
こんにちは。
なかなか予定通りには行かないものでございますね。
フェリシティ檸檬です。

大したことは書かないのでございますが、友人のためにどきどきインドを貼り付けたいなと思いまして←、そのためにやってまいったのでございます。

書きたいことはいろいろとあるのでございますが、やるべきことは他にあるのでございますね。
それがするすると進まず、うーむ、となっている最近なのですが、なんとかやらなければいたしかたがありません。

どきどきインド③


この領事館の男性に、私はかなりの好感を抱いた次第です。
そんなにその場所に対し苦々しく思わなくともとは思いますけれども。でも気持ちは分かります。人を迎えるときにはなるべくよいところにと思うのが人情でございます。


本日の一曲

原田真二 「てぃーんず・ぶるーす」



キリンジ カバー 「てぃーんず・ぶるーす」



松田聖子が原田真二と付き合うのはよく分かるのでございますね。
私も原田真二はとても才能があるなと思うのでございます。
カバーしていると知らずにこんなものを見つけた、ということでキリンジでございます。私はやはり兄弟いっしょにやっていて欲しいとすごく、すごく思っているキリンジでございますね。勝手に思っているだけですのでそれは許していただければと思うのでございますが。
何故か松田聖子に話を移しますと、お嬢さんのサヤカさんはきちんと彼女の才能を受け継いだのだなあと思い、それがとても嬉しく感じられます。声質は言わずもがなでございますが、あのリズム感と表現力はお母様を上回るところがあるなとも思うのです。

それでは短いですけれども今日はこの辺で。


突然思い出したぐっと来る台詞「覚えておきなさい。人を落とすんじゃなくて、自分が上がるのよ」
フェリシティ檸檬





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20170801

好きなものを目指す
こんばんは。
いつの間にやらか雨が降っておりまして困ったことになりました。
フェリシティ檸檬です。

まあもうどうしようもなかったのでありますね。
洗濯をしてしまったのです。しかたなく干しました。
そんなわたくしでございますが、今日は映画「日本で一番悪いやつら」を見ようかと思ったのですが、開始数分で、ちょっとこれ下手じゃない?構図とか照明とか、もろもろ、と思いまして、それはこの監督の前作、非常に評判のよかった「凶悪」でも少し思ったことを思い出しまして、もともとあまり惹かれるところの多くなかった作品であったこともありまして、ストップしてそのままになっているのでございます←
ここのところこの場でも触れてきました近年かなり隆盛の兆しを見せてきております日本の若手監督の暴力ものや犯罪もの映画は、やはりわたくしにとって微妙なものが多いのでありますね。
それはあらゆる点に言えるのでございますが、そのお話はまた今度ゆっくりさせていただければなと思います。少し、前書きました、ディオのサブカル臭問題とも関連するようなことでございます。
この映画のタイトルインで使われている音楽のけれんみから伊丹十三監督を思い出しまして、彼の映画を観たいと思ったりいたしました。
私が今まで生きてきて一番笑った映画はこの方の「マルタイの女」でございます。
亡くなられたことがほんとうに残念です。

そしてこの「日本~」の主演の綾野剛氏は、わたくしルックスが大変好みでありまして、特にお顔はほんとうに好きで、演技の感じも嫌いではなく、この方が出ているとなるとかなり嬉しく感じるのでございます。
まったくこの映画と関係ございませんが、以前この方が阿川佐和子氏の番組に出演されていたとき、綾野氏ははっきりと、阿川氏をいい女であると感じていることがものすごく伝わってまいりまして、そういうところも好きでございます←
確かに阿川氏はいい女でして、彼女がお見合いに失敗しまくったというのはすごい話であるなといつもよく思うのでございますが、わたくしはこの方のお父様(阿川弘之氏)はほんとうに苦手でございますけれども、このお嬢さんに生を授けられたということは、よくやったなと思うのでございますね。奥様のお手柄かもしれないのですけれども。
ちなみに壇ふみ氏と阿川佐和子氏のコンビは面白いものでございました。
作家の娘というのはどうしてああもいい感じに生まれてくるのだろうかとしみじみ不思議でございます。

話が大きくそれましたけれども、私は性的な魅力というのは芸に携わる方には欠かせないと思っておりまして(誰もが当然そう思うということではありますけれども)、以前ユチョンやソンミンが女を篭絡させようとパフォーマンスをすることを褒めましたけれども、ああしたことはとても重要でございます。
綾野氏があそこで阿川氏を落とすことはないにしても、阿川氏のような女性をいいと思うというところ、そしてそれを出すことをいとわないところに、彼のよさがあるなと感じたのでありました。
しかしそんな人たちでありますのでやはり私が彼らと付き合いたいとは思わないのでございますね。前もそうしたことを述べましたけれども。見る分には、そして配役する分には、とてもいいということでございます。

なんのこっちゃという話から始まりましたつれづれでございますが、先程みむ子様から素敵な感想をいただきまして、ほんとうに幸せに浸ったのでございました。ありがとうございます。お忙しいのにあれほどまでにたくさん、素敵なお言葉を並べてくださり、涙の出る思いです。
私のお話を楽しんでくださったとお聞きできるだけで、やった甲斐があったというものでございました。
また、みむ子様が、ああした台詞でちょっとくすっとなってしまうの、分かります。どうしても、我に返りますと、おかしみが湧くのでございますね。考えている時点でもそうでございました。
大きな大きな人間がふわふわと浮いてこちらにやってくるのをぽーっと見ている…というのは、非常に不思議な光景であるなと思いまして。
チャニョルのその台詞に、いいなあ!と思ってくださるなんて、みむ子様が…!と、なんだかびっくりいたしました。みむ子様、そんなふうにご自分を感じてらっしゃるんですね。
そして、確かにそれがこのお話のテーマのひとつでありまして、何がいい、ということ、みむ子様もおっしゃってくださったように、好みというのは、決して人に押し付けることの出来ないものであるということ、それをここでは書いておりまして、この世界の中のように思う人が、今の世界にいてもおかしくなどはないということなのでありました。
結局蓼食う虫も好き好きということに尽きるのでございますね。
他、いろいろな私の考えがこの中には盛り込まれており、そういう意味でもブログ内でもっとも私自身が出たものとなっておりますが、そうしたお話を味わっていただけて、ほんとうに嬉しいです。
ジェジュンに関してでございますと、彼はなかなかハードな生い立ちの方でして、おそらくそれはNCT127のテヨンにも通じるところがあるのではないかと思うのですが、そのことからどこかしら貪欲でアンバランスな部分があるような気がするというのが彼の印象でございます。非常に真面目に仕事をし、ルックスを含めたさまざまな管理を怠らず、多くの才能に恵まれているところも似ているのが、ジェジュンとテヨンだと思っております。
あと、ジェジュンの外見(デビュー前のものから思いますが)と声質は、とてもセクシーで、人に見せ、聞かせるものであるなとも思っております。
ユノとジェジュンはその見た目の遠さと、性格の相性から、みむ子様のおっしゃるとおり、何か感じるものがありますね。ジェジュンは世話焼きなところもありまして、きっとユノはジェジュンがいたら、今とまったく違うところがあるだろうなとよく思います。チャンミンはユノの世話などほんとうは焼きたくないだろうと思いますので。
みなしごのジェジュンが、小さい船で、彼を愛するロボットたちに囲まれて暮らしており、そこにユノが通うというさまに、少しでも何かを感じていただけたらなと願っております。

これからまたお話がいくつか上がりますので、どうかお楽しみにお待ちくださいませ!


さて、友人からのリクエストで、どきどきインドの続きを貼らせていただきたいと思います。

どきどきインド②



ジョンヒョンに笑うのでございますね。あと、ミノの食に関する姿勢はとても好きなのでございます。また、スホの感じに大変好感を抱きます。

本日の一曲

NCT127 「ONCE AGAIN」



毎度のことでございますがこのパフォーマンスがとても好きということではないのですが曲がかなりいいのですね。
メンバーの出ている番組などをいくつか見まして、テイルとヘチャンが好きであるなと改めて思ったりしておりました。
テイルがR.ケリーを聴いている(R&Bが好き)というのがとてもいいなと思ったり、ヘチャンが自分の脚がチャームポイントであると思っているのが分かっているなと思ったり。
テイル、ドヨン、ヘチャン、ジェヒョンの声質と、テヨン、マークのラップを楽しむのは実にいいものです。
あと友人と、ウィンウィンは上戸彩と剛力彩芽とチャンミンに似ていると私が言い、彼女が吉瀬美智子と三宅健を足して二で割った感じだと言い、どちらもその言い分に納得したりしておりました。

友人のリクエスト、彼らの練習風景


テヨンの動きは素晴らしいのでございますね。


突然思い出したぐっと来る台詞「これまで会って来た男の人はあれやこれや理由を付けて皆ポイした。だけど今は、男の人に求める条件はひとつだけ。愛せるってこと」
フェリシティ檸檬


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  • ミス・レモン
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