海の底、森の奥

- EXOの二次創作とオリジナルのBL小説を中心としたブログです。R18表現あり。お気軽にどうぞ。

20160718

束の間から 1
「たでーまー」
俺、ジュンミョン兄さん、セフンがソファでくつろぐ中、体を大きく動かしながら、がたがたとチャニョルが帰宅した。
おかえりー、とくちぐちに言いながら、その姿に目を向けたのは俺だけだった。
傍らのふたりは食い入るように新しく始まったドラマを見ている。
チャニョルがいつものごとく物音を立てずに動くことがなくとも、長年の慣れとこういう仕事には欠かせない集中力を持って、リーダーと末弟はそのどろどろとした愛憎劇にはまり込んでいるようだ。
綿ニットの帽子を被ったチャニョルは、鞄を下ろさぬままリビングルームのようすを見定め、テレビの前をずかずか横切り、投げ付けられる文句を無視して部屋へ向かおうとした。
俺は手元の楽譜に目を落としながら、なんとなくチャニョルの動向は感じていた。なんといってもこの歌は難曲だった。こんなところで殺す殺さないの葛藤を繰り広げているテレビの中の男女の怒号を聞きながら、立ち向えるものではなかった。
キッチンの向こうのドアの前で、チャニョルは立ち止まる。
「ベッキョー」
適当な発音で俺を呼ぶ。
「来いよー」
顔を上げた俺は返事もせずに立ち上がる。
楽譜を持ったまま、並んで瞬きもしないメンバーふたりを残し、俺はチャニョルの方に歩いて行く。


今日の夜は、チャニョルの同室メンバーは撮影で朝までコースだ。
ひいひい言いながら、というのは嘘だが、疲れ切った半分寝ている体を引きずるようにして、車で送られていくやつらを見送り、俺は朝から、同情を感じながら、同時にひとつの予想を立てていた。
自室のドアを開けて俺を中に入れ、後ろ手でノブの上の鍵を横にチャニョルがしたとき、その勘は当たっていたことを確信した。
手に持ったものや身に付けたものをぽいぽい取り外しているチャニョルを、ぶらぶら部屋へと進んだ俺は、立ったまま見ていた。手の中の楽譜がかさかさ音を立てている。
身軽な体になると、チャニョルは俺を見て、言った。
「今日さ、……しねー?」
なぜだかチャニョルは、このときいつもちょっとバツが悪そうなさまを見せる。
いたずらが見付かった子供のような顔を、今も俺に向けている。
俺は、こいつ彼女にもこんなふうなのかな、と毎度想像してしまう。
多分違うだろうが、こんな誘いはまったくもって気をそそられるものではない。
そんな思いとは裏腹に、別に拒否する気は俺にはなかった。
「…いいけど」
視線を合わせながら受諾を伝える。
チャニョルはみるみる嬉しさを顔中に広げる。だがなんとなく目は下を向く。
「やりぃー」
ひひ、と言いながらトップスを一枚脱ぐ。
持ったままの楽譜を机にぱさっと置くと、俺も一枚上を脱いだ。
もう、だいぶ暖かくなり、暖房も要らない。
これからやることに、そんなものはそれこそ、必要なかった。
自分のベッドの上に座り、チャニョルは待ち切れないというように手をこまねいて俺を呼ぶ。
多少呆れ返って、俺はまたぶらぶら相手の元に向かう。
立っている俺の手を取り、にやにやと俺の顔を見上げ、言う。
「今日朝から考えてたんだよな」
やっぱりな、と俺は思う。
苦笑した俺は、あっそう、とぞんざいに答える。
「うん」
俺の手を引っ張って、そのまま向かいに座らせる。
そのきらきら光る、馬鹿でかい目を、俺にそそいでチャニョルは言う。
「ずっと楽しみだったんだわ」
なんだそりゃ。
一日中このことを思い出してはうきうきしているチャニョルが浮かび、俺は笑えばいいのか叱ればいいのかよく分からなくなる。
しかし結局そのどちらもしない。
俺も、そういうとこが、ないではなかったから。
取っていた手を、自分の方に寄せ、俺にそばに来るよう促す。
尻を浮かせて要望に答えると、チャニョルは俺にその顔を近付けた。
こいつはいつも、必ずキスから始めるな。
そう思うと同時に、俺はチャニョルの唇を唇に受けた。




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20160718

束の間から 2
俺たちのセックスは雑だ。
そこには雰囲気や気分なんかは介在しない。
女相手でなく、別に好いた相手でもないと、こんなにも適当で不躾な会話をしながらことを進めることができるのかと、驚いてしまうくらいだ。
チャニョルのキスの執拗さに辟易し、俺はときたま口を離されるタイミングで文句を言う。
「…もー、いーって」
上半身の服の下に両手を入れ、肌を直に触りながら、チャニョルは言うことを聞かない。
俺は手をチャニョルの両肩に起き、軽く体を押し返す。大きくて温かいチャニョルの手が腹や胸をまさぐるのが、くすぐったくてしかたない。
「…くすぐってー」
「…少し黙ってろよ」
そう言ってチャニョルが片方の乳首をつねる。さすがに体に電気が走ったようになり、俺はう、と言ってしまう。
そしてもう一方の乳首もつままれ、両方を持ち上げるようにされる。
舌も囚われたままの俺は、敏感な3ヶ所をいちどきに引っ張られ、頭と股間がしびれを感じる。
「あっ…」
目を閉じて眉をしかめる俺の顔を、チャニョルが薄目を開けて見ているような気がした。そんなことは俺は知りたくもなかった。
「脱げよ」
ほとんど命令と言っていい口調で、チャニョルは俺に言ってくる。
むっとしながらもとりあえず反発はせず、俺は上から服を取っ払う。
「下も」
股間に目を落とし、チャニョルは口を開いたまま、またも乱暴に告げる。
抵抗する面倒臭さから、俺はすなおに言葉に従う。
かちゃかちゃとボタンとジッパーから下半身を解放し、盛り上がった部分が現れる。下着姿で脚からパンツを引き抜き、俺はそのまま立って灯りを消しに行く。
「お前今だに恥ずかしいんだな」
意外だなとでも言うように、チャニョルは俺に言葉を投げて、小さなベッドの灯りを灯す。
俺はとうとう相手を睨みつけ、声を低く落とし、宣告する。
「そんなこと言うんならしねーぞ」
そう言って背を向け、ベッドに腰掛ける。そして床に落ちたパンツに手を伸ばす素振りをする。
「すねんなよ」
胴体と腕から服を引っ張り上げて、チャニョルは自分も素肌を晒し、俺の背後から首を噛んでくる。
びくりと跳ねた俺は、舌の這う感触に耳の下あたりの産毛が、ぞわぞわと立ち上がる。気持ちいいのか悪いのか、判断を据え置くと、チャニョルが俺の体をベッドに上げようとするのを、脱力し、させたままにする。
星条旗を思わせるボクサーパンツの正面は、やはりもう自己を主張するものが中から声を上げている。
俺の頭を枕の上まで持って来ると、チャニョルは自分のパンツをあっという間に降ろし、下着だけになる。
やつのチェック柄のそこも、俺と似たようなようすだった。
すっかり興奮しきったチャニョルは、顔が常と全く違う。
こんな顔のこいつを知ってるのは俺だけだなと、見下ろされるたび俺は思う。
据わった目、火照った頬、光る唇の隙間はかなり大きく、ピンク色の舌が見える。
舌舐めずりをしそうな表情だった。
対して俺も、文句はあれどもやる気はあった。
結構俺はごぶさただった。自分でやるのを実際、少し我慢していた。そのため期待とたまったもので、膨らむ速度を抑えられない自分がいた。
そして、歌い上げるときや躍り狂うとき、ここぞというとき見せる顔に近いそれを、意識せずとも出してしまう。
射るような目で唇を心持ち開く。
「……誘ってんじゃねーよ」
チャニョルは俺のそういうテクニックを、普段はからかいの対象とする。
だが、ふたりで、裸で向かい合うときは。
その効果は抜群だった。
ベッドの下の引き出しから、ローションのボトルを取り出し、蓋を開けたかと思うと、片手で俺の下着を無理矢理引き下ろす。
ぶるっと棒が、顔を出す。
パンツを尻に引っ掛けたまま、俺のペニスにとろとろと中身をあける。
その冷ややかさに俺は腰が引け、口を歪めて冷たてー、と口走る。
ボトルを離すと、チャニョルは俺のパンツを片脚のくるぶしまで降ろし、股を勢いよく開かせる。
痛みを感じそうなほどの激しさをもって俺の下腹をこすり上げ、下の穴まで液を伸ばす。そこから中指を液ごと入れ込む。
気持ちよさと恥ずかしさを混ぜた感慨が俺を支配するにも関わらず、俺はそれをするチャニョルの手元から目が離せない。変な集中がそこにはある。
染み出した液と付け足した液が俺の股をぬるぬると包み、チャニョルは大きさを最大にした俺のものを見て片頰で笑う。綺麗な白い歯が覗く。
自分のパンツも取り去り、ベッドに膝立ちしたチャニョルは、俺の股を両手で割って、上がった息でこう告げる。
「入れっから」
その、容貌から想像もつかぬ低く落ち着いた声で、なんと下世話な言葉を吐くのか。
じくじくと性器が熱をこもらせ続ける中、俺はその裏表のなさにむしろ安堵と興奮を得る。
「早くしろよ」
俺も負けじとごく単純に要求を伝える。
うるせー、そう言いながらチャニョルは俺の脚を抱え上げ、その硬い自分自身を俺の中へと侵入させた。




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20160719

束の間から 3
俺は自分の膝の裏を抱えて、チャニョルの腰を受け入れている。
なんてみっともない格好なんだろう、そう思ったのは初めの頃だけで、今ももちろんちらりとよぎりはするが、すぐそんなことは霧散する。
ただより強い興奮と快感を得ることだけが、俺たちの目的だった。
引っ掛かっていたパンツは落ち、足の指10本すべてのてっぺんが、俺の目に映る。
俺の腕と脇腹の間に両腕を付いたチャニョルは、部屋の外にまで音が聞こえないよう気を配りながらも、できる限りの強さで腰を振っている。ぐちっぐちっぐちっぐちっと繋がったところから、俺には見えないところから、音が絶え間なく響く。
上半身を傾け、チャニョルは舌をべろりと出す。
つややかに光るそれは、俺へ同じようにしろと命じている。
俺も上へ舌を突き出し、その先同士を絡め合わせた。
ぺちゃぺちゃと唾液は混じり、俺の口からふたり分のそれが溢れかえって顎へと垂れる。
チャニョルもきっとオナニーしてなかったんだな、俺は体の中に穿たれた栓の硬さと熱さでぼんやり判断する。
どんどん突く速度は上がる。
いく気だ、と俺には分かる。
このあとどうするつもりだろう、とより空中でのしゃがんだポーズをコンパクトにして考えながら、俺はチャニョルの絶頂を待つ。
「うあっ」
語尾が抜けるような声を出し、チャニョルは体を折り曲げびくびくびく、と震え、やがて止まった。
また中に出しやがった。
どろどろとなにかの残る違和感をもたらしたまま、チャニョルはずるっとペニスを抜く。
白い粘液が穴から繋がって出てくるさまを、俺は腰から上を起こして見下ろす。
卑猥この上なかった。
「…出すなっつってんだろー」
浅い呼吸の合間に俺は不服を述べる。
唇を指で拭く。
達してない俺は精液にまみれた股間がより輝きを増すばかりだ。
そんな姿の俺に目を走らせると、チャニョルはまだまったく足りていないといったふうに俺を軽く持ち上げ、まだ硬い自分の棒に向けて俺を降ろした。
チャニョルの股に座った俺は、更にぐちゃぐちゃとなった自分の中を意識しながら、目の前の目を見つめる。
俺が欲してもしかたのないかたちのよい魅惑的な瞳が、そこにある。
あんなに小さなテーブルランプの光を受け、どこまでもきらきらと光を放つ。
顔だけでなく耳の先まで赤くするのは、セックスのときのお約束だ。
俺はこれは悪くないなと、なぜだか毎度思ってしまう。
森の妖精とやってるような感覚になれるからだろうか。
この時間自体が現実でないような認識を、深められる気がするのだ。
ぴかぴかに光る肉厚な唇を開け、チャニョルは動けよ、と言う。
また俺は、なにも言わずに、腰の上げ下げを開始する。
言われなくともする気だった。
チャニョルは俺の首を捉え、顔をかしげて唇を重ねる。
「…お前ヒゲ伸びてきてる」
ちくちくする痛みに思わず俺は零す。
でも顔は引かなかった。
「お前のヒゲが薄すぎんだよ」
チャニョルももちろん、やめなかった。
穴の中から徐々に液が下り、チャニョルの股を濡らしていった。
腰を落とすたびべたっべたっと、餅つきのような音がした。
動くと同時にチャニョルの腹にペニスの先がすれ、俺は相手の広い肩に両腕を回し、頭を抱え込んでその気持ちよさを逃すまいとした。
「…やべっ…いくっ……」
別にやばくはないのだった。
そんな言葉を発するうちに、それはもう、やって来ていた。
波のように全身を震えが走り、腰がカッと熱くなる。
ひきつるように竿の中身が噴き出し、チャニョルの体を汚す。
唇を離して俺は人差し指を噛み、声を出すのをこらえていた。
繋がったまま、体の揺れが引くのを待った。
荒いふたつの呼吸の音だけが、あった。
「来いよ」
半目になった俺を、チャニョルは手を引いてベッドから降ろす。
そして自分に俺の背を向けさせ、ベッドに手をつかせ、腰を持ち上げた。
「…ちょ、まっ…」
なにも言葉はなかった。
チャニョルは俺の膨らんだどろどろの棒を掴み、体勢を取ってずるっと中へと入って来た。
俺はがくがくと顎を震わせ、よだれを垂らした。
両腕の中に顔を突っ伏し、真っ赤になっているだろう亀頭を含めた全体をしごく手と、アナルの中でまだ硬く太いままのペニスしか感じられなかった。
ぱんぱんぱんぱん、という音と、ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ、という音が絡み合う部屋で、俺はめくるめく快感と苦痛のただ中にいた。
「…くっ、あ」
再びチャニョルは吐き出した。
また、俺の中に。
その体を俺の背中に乗せて、汗をその隙間に塗り込ませて。
後頭部の髪をくしゃ、とチャニョルの鼻がかすめた。
「……重いっつーの」
腕を伸ばして体を起こし、出せよ、と俺は言う。
ずるずるとまた糸を引いて中からチャニョルの棒が顔を出す。
ふらふらとチャニョルはベッドに行き、その上に仰向けに倒れる。
俺も四つん這いで、その横にほぼうつ伏せで横たわる。
「……あちー」
汗と精液の匂いが充満している。
「……窓開けろよ」
「お前が開けろ」
「開けろよ」
「お前の部屋だろ」
ちっ、という音を奏でてチャニョルは立ち上がる。
白い尻を見せながら、窓辺に立ったチャニョルはカーテンの間からロックを外して窓を開ける。
夜気と、風が入って来る。
カーテンがかすかになびく。
こうして見上げるともっとでかく見える、俺は思う。
そして目を閉じて、顔に涼やかな空気を当てた。




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20160719

束の間から 4
こういうことを始めたのは、だいぶ昔の話だ。
俺たちはその日、大きな公演を成功させて、夜打ち上げをしたあと帰ってからも、宴会を続けていた。
リビングに集まり、それぞれ好き勝手に飲んでいた。
学生ノリだった。
疲れと酔いで、そのままそこに倒れて眠る者、部屋へふらふらと帰って行く者、深夜もその深さを極めた頃にはほとんど皆眠ってしまっていた。
俺とチャニョルだけは、いつものごとくしゃべり続けていた。
あらゆることを話し、歌い、ふざけ合った。
ふと見ると、周りは潰れてしまっており、泥酔した俺たちも、体を前後にふわふわさせながら、赤い顔を見合わせた。
高揚と興奮はまったく収まっていなかった。
俺は立ち上がり、トイレ、と呟いて、部屋を出た。
用を足すと、洗面所に向かい、したままの化粧を落とそうかと考えた。
化粧を落としたいというより、気持ちを落ち着かせたかった。
酒と、仕事を終えた昂りで、俺はとにかくむらむらしていた。
ここしばらく、そういうこととは無縁の生活だった。
自分で抜いてばかりで、女の体に触れさえしていない。
やりたくてやりたくてたまらなかった。
女友達を誰か召喚しようかとすら考えた。どうしたって不可能だったが。
抜くか…携帯持ってきてないな、と俺はまったく回らない頭で洗面台に手を付いて、自分の紫がかった目の周り、ワインに染まった唇を見つめていた。
ジャー、という音に我に返ると、鏡の奥の、俺の背後のドアが開いた。
こちらもトイレに立ったチャニョルが、ぬぼーとそこに、突っ立っていた。
鏡越しに目が合った。
「………なにしてんだよー」
チャニョルはごぼごぼと口の中を鳴らしながら聞いてきた。
けほ、と咳をひとつすると、壁に寄りかかって俺を見る。
いつもよりその目を細く、頬から耳を赤く、唇をへの字にして。
「……化粧したままだったからさあ」
俺は蛇口を開けて水を出し、その冷たさを手で感じる。
「……そういやそうだな」
はあー、と俺は、でかいため息をついた。
「……なんだよ」
鏡の中のチャニョルが、薄く目を開け、目ざとく聞く。
アルコールで常以上に開けっぴろげになった俺は、ストレートに口に出す。
「…やりてーんだよー」
濡れたままの手で頬を触る。
水を止め、手を拭くと、チャニョルのように壁にもたれた。
前を向いたまま、続ける。
「ずっとしてねーからさあ。もう今すげーしたくて、きつい」
ぼりぼり後頭部を掻き、頭を壁に付けてころ、と首をチャニョルに向ける。
上目で見たチャニョルは、俺と同じような格好で俺を見下ろし、言う。
「…俺も」
そして、俺以上に大きい息を漏らす。
壁にくっつけた頭をごろりと動かし、額を壁に預けて、また俺を見た。
「……抜くか?」
「…画像見て?」
「うん」
「…まあなー。それしかないよな。でも今はそうするのもやだよ。飽きた」
思わず吐き捨てるように口にする。
「…まあ、分かるよ」
「だろ?」
「並んで一緒にかきっこもなあ」
「いやだよ。ひとりでするよ。するなら」
「冷てーやつだな。まあ、俺もしたくねーよ、別に」
「……ああー、やりてー」
心底から呟いた。
チャニョルも同じ気持ちだったと思う。
俺たちはお互いをまた、見た。
「……化粧落とさねーの」
「落とすよ」
「……お前ほんと化粧すると顔変わんな」
「…まーな」
お前は化粧要らないからな、俺はコンプレックスが胸の中で小さく疼く。
「………なあ」
「あ?」
「……お前の触ってやったら、俺の触るか?」
さっき話していた映画の話と同じテンションで、チャニョルは提案を口にした。
でも俺はそのとき提案が提案だと分からなかった。
触るってなんのことだ。
馬鹿になった脳みそは素早い判断などできない。
口をぽかんと開け、俺ははあ?と言った。
「…だから、触られるだけでも違うだろ。自分で触るんじゃなくて」
瞼のあたりに漂うアルコールが邪魔をしていたが、俺はようやくチャニョルの言わんとするところを飲み込み始めた。
眉間を寄せて、小馬鹿にしたように口を歪めた。
「……お前その顔、ぶっさいく」
チャニョルはああー、と言いながら額を壁に左右になすりつけている。
「お前が変なこと言うからだろうが」
「だってしてーんだもん。そしてここにはお前しかいねー」
動きを止め、再度俺を見下ろす。口を尖らせた駄々っ子のような顔をしている。
「……お前馬鹿なの?」
「お前だって同じだろー。助け合いの精神だよ」
「…お前に触られたってよくないだろーがよ」
「分かんねーじゃん。ちゅーとかしながらならだいぶ違うぞ、ひとりのとは」
再び断っておくと、そのとき俺たちはまさにべろっべろの阿呆な酔っ払いだった。そしてなんといっても若かった。体力もあった。欲も強かった。それが男だけで生活していた。長いこと。
チャニョルが腕を壁に付けて、いわゆる壁ドン体勢を取った。
今でこそこの名前は定着したが、その頃俺にこれはそれだ、と思わせるほどの浸透がしていたかは、定かでない。そんなことはどうだっていいが。
俺は斜め上にあるその顔を、メイクアップしたままの顔で見上げた。
さっき鏡で見ていた、上気した、色のついた、頬と唇で。
チャニョルの目の中になにかが見えた気がした。
口を開けたその隙間から舌が覗いたのを覚えている。
気付くと、俺はチャニョルに、唇を取られていた。




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20160719

束の間から 5
男とキスしたのは初めてではなかった。
経験はあった。だが、そんな過去のものとは比べられるものではなかった。これは。
チャニョルの唇を唇の上に感じ、俺は目を見開き、次の瞬間はぎゅっとつむって両手でその体を押し戻そうとした。
が、唇の上下の間に舌がぬるぬると触れ、それから中に入ってきたことに驚いて、俺は体が固まった。酒臭いその舌は決して快いものではなかったが、俺のそれも同じようなものであることは間違いなかった。…そんなことを考えられたのは、ほんのいっときだった。目を開けるのがなんだか怖く、俺は力を込めて目を閉じたまま、チャニョルがその器用さを発揮して俺の口内を快感で満たしていくのをしびれた頭と体で受け止めた。本当に、気持ちがよかった。久しぶりのキスだった。しかも、俺が今までした中で一番感じる、それだった。
俺は瞼の力を抜いて、はあ、と息を漏らした。
するとチャニョルは片手で俺の前髪を無造作に搔き上げ、額に大きな手を置くと、そのままぐっと顎を反らせるように壁に押し付けた。
今まで男としたキスなんていうのは、ふざけ半分のただ唇の上を撫でるだけのものだった。
今、しているのは、…なんだ?
頭を押し付けられてキスされるなんてことも、これまでなかった。
こんなふうに力任せに強引に、好きなように、リードされてくちづけられるなんてことは。
酔いと興奮が混ざり合い、体の中をめちゃくちゃに信号が飛び交った。
俺はいつしか、自らの口の中からびちゃびちゃと唾液の跳ねる音と、ふ、ふ、という甘い声が聞こえるようになっているのに気付いた。
自分から、チャニョルの舌を捕まえに行っていた。
瞼の裏をぐにゃぐにゃと悦びが踊る中、チャニョルの片手が俺の下半身をそろりと触れた。
さすがにびっくりした俺は、目を開いて腰を動かす。
そこには俺を見据えるチャニョルの目があった。口を離す気配はない。
チャニョルは自分の胸を俺に押し付け、額の手もそのまま力を抜かず、俺の膨らんだ前を確認するように揉んだ。
俺は恥ずかしさに顔の熱を上げ、またも目を閉じやめろと言うためにチャニョルの口の中でうーうー唸りながら、広い肩を両手で叩いた。
そんなことをしているうちに、またも器用さを発揮したチャニョルはその長い指で俺のパンツのボタンを外した。ジッパーを下ろし、下着のパンツを勢いよく前だけ下ろす。
すっかり先走りに濡れたペニスが、姿を現した。
俺はそれを見下ろせず、空気に触れたそこが、チャニョルの手で包まれるのを止めることは叶わなかった。
大きな、男の手で、すっぽりとそこを握られ、舌を強く吸われながら俺は事態にまったくついていけなかった。
だがなにをやらせてもたいていこなせてしまう、手先の扱いのうまいこの男は、俺のものをあっけなく更に硬くさせることに成功してしまう、動きをする。
経験したことのない快楽の波に飲み込まれ、俺は全身の力が抜けた。
くちゅくちゅと鳴るチャニョルの掌の音が、遠くに聞こえた。
額の上の手が外された。
そして下からかちゃかちゃいう音が聞こえたかと思うと、俺の片手をチャニョルは取り、自分の方へと持って行く。
指先に、覚えのある、感触を得る。
俺はまた瞼を上げた。
目を閉じたチャニョルは、自分のペニスに俺の手をあてがっていた。直接。
全身が総毛立った。
そんなことはできないと思った。無理だ、と。
俺は力を込めてチャニョルのそこから手を離そうとする。が、チャニョルの手はそれを許さない。
舌と手をひっきりなしに動かし、俺の理性を奪おうとする。
確かにこれを今やめられるのは、なにより辛かった。
とにかく、続けて欲しかった。
今だけ。
今だけだ。
俺は抵抗をやめてチャニョルの手に導かれた。
俺のものより大きなそれは、俺以上に濡れそぼっていた。
内心の驚きを隠し、ゆっくりと瞳を隠した。
俺は自分のものを愛でるときのように、チャニョルのそれを愛撫した。
始めてしまうと、またチャニョルのテクニックに俺は溺れ、無意識にチャニョルへのしごきを速めてしまう。
手の中が液にまみれ、ものすごいすべりのよさだった。
自分でしているかのように、俺の手は動いた。
チャニョルが突然唇を解放し、…あっ、と言いながら、長い腕で後方にあるティッシュを抜いた。俺の性器を掴んだまま。
自らのものの上にティッシュをあてがい、チャニョルは片手の中のものをぐっと握り締め、体を屈めて放出した。
「う、ううっ」
俺は目を開け、チャニョルの手の温度を感じながら、そのようすを口を開いて見ていた。
顔を俯けて体をびくつかせるチャニョルの髪の毛が、俺の鼻をくすぐる。汗の匂いが漂った。
はー、はー、と息をしながら、チャニョルは顔を上げた。
その、顔。
俺はチャニョルをじっと見た。
うつろな目と、開いた口で。顎にはよだれをつけて。
チャニョルはいきなり膝をついた。
なにが起こったか分かる間もなく、俺の立ち上がったものはチャニョルの口に入れられた。そのまま力任せに亀頭を吸われ、ずっとそこにある手がその下をこすった。
信じられない展開と感触に俺は目を瞼の奥に隠すと、顔の上に指が来た。
唇を触り、歯をこじ開け、チャニョルの指が俺の口を犯す。
舌の上で踊る指を、なぜだか夢中で舐めてしまう。なにかおいしいもののように。
激しい刺激に俺はもう我慢がきかなかった。
言葉を頭で作る前に、背筋を電流が抜けた。
「ああっ」
チャニョルの指をくわえたまま、よだれを垂らして俺は腰を折った。
チャニョルは体を引かなかった。
どくどく動く口の中のものを、その格好で受け止めた。
気持ちよさにめまいがしながら、俺は瞬きを繰り返して上体を起こした。
まだ、びくんびくんと体が揺れる。
チャニョルは立ち上がり、洗面台に向かった。
水道をひねって手洗いとうがいを始める。
俺はごそごそと服を元の状態に戻す。
水を止め、手と口を拭い、パンツの前を留めると、チャニョルはこちらを向いた。
「……お前な」
軽く睨んでくるその目を俺は見返し、気まずさを押し込めてごめん、と呟く。
「言えよ。出るって」
「……勝手にお前がくわえたんだろ」
「サービスしてやったんだろーが」
「頼んでねーよ」
「最高だったろ?」
「…んなこた言ってねー」
はは、と笑うチャニョルは、お前も手、洗えよ、と言って、ぺたぺたと足を鳴らし、洗面所を出て行った。
俺はすっかり呆気にとられ、よろよろと蛇口に手をつく。
………………なんだ?今の。
水の中でごしごしと手をこすり合わせながら、そうだ、顔も洗わなければと、ぼんやり思った。



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20160719

束の間から 6
俺たちの普段の関係がそれから変わるなんてことは、なかった。
次の日以降、ずっと、まったく変わらぬ明るい能動的なチャニョルと、それに対する俺だった。
だから思い悩んだりなんてことは、これっぱかりもなかった。
それはチャニョルもそうだったはずだ。
1ミリの含みもなく、あの練習生の娘かわいーぜ、と鼻息荒く俺に教えてくるチャニョルだった。そして俺もそう聞いた娘を欠かさずチェックした。
ただ、たまに一緒にいる際目が合って、ほんの少し口を開く前に黙ってお互いの顔を見るときがあった。俺も、多分チャニョルも、あの夜やらかしたことを思い出してしまっていた。後悔しているというほどのことではなかった。だが、なんとなく、忘れることはできなかった。
1秒だけ、その記憶が頭をもたげ、すぐにどちらかが口をきいた。
そうやって、時間は過ぎていった。


ある日、珍しく、まだ日の照っているうちに、俺たちはふたりで家にいた。
これから出掛けるには、明日の仕事の早さを考えると遅い、という時間に体が空き、俺たちはしかたなく家で映画を見ることにした。
トニー・スタークが赤いスーツに身を包むのをソファに並んで見ながら、ポテトチップスを食べ、コーラを飲んでいた。
高校時代を思い出した。
もうこれ以上食べんのやめなきゃな、と思った矢先、チャニョルがおもむろに口を開いた。視線は画面に向けたまま。
「………なあ」
「あー?」
「こないだのことだけど」
「こないだっていつだよ」
ついついお菓子に手を伸ばしながら、俺は聞き返す。
「あれだよ。公演のあとの、飲んだ」
いらいらしたようにチャニョルは言う。まだ目はテレビを見ている。
俺は伸ばした手が止まる。
「……それがどうしたよ」
1枚指で挟み、ゆっくりと口に持って行く。
ぱき、と齧る。
「…あれさー。……また、しねー?」
そう言ってようやくチャニョルは俺を見た。
わざと薄暗くした室内で、チャニョルはテレビからの灯りによる陰影が顔に浮かび、それを横目で見た俺は、言われたことを理解できない。
「……なにいってんだ」
残りを口に入れ咀嚼し、飲み込む。喉にかけらが引っかかり、コーラを取ってごくりと流す。
そしてまたチャニョルを見ると、変わらず、たいしたことは言っていないというような顔で、俺を見返している。
「だから、またこないだみたく、お互いをあれしようって」
ごくごく屈託なくチャニョルは言う。
今日の夕飯チャーハンな、くらいのテンションで。
ドキューン、ガガガガガガ、という音の響く中、俺は黙してチャニョルを見た。
チャニョルは広い目の中で黒目を動かし、俺と画面を行ったり来たりさせている。
「……なんで?」
問うた俺にまっすぐ顔を向け、チャニョルは意気込んで話し出す。
「気持ちよかったじゃん。だろ?やっぱ自分ですんのとはだんちでさ。すっげー酔ってたけど、あんなによかったのってそれだけじゃねーよ」
真剣な表情で俺に語るチャニョルを見、クッションを抱えた俺は、なんと言っていいやら分からず、目をぐるぐる動かした。
「な、やろーぜ。まだ誰も帰ってこねーし」
そう言って俺の手首を掴んで揺らす。
「今から、かよ」
こんな返答じゃねーだろ、と思いながらも俺は言う。
「今だからこそだろー。こんなチャンスあんまないから言ってんだよ」
「おま、なんだよ、飢えてんのかよ。俺男だぞ」
「飢えてんだよ。決まってんだろ。じゃなかったらお前にこんなこと言わねーよ。だいたいお前だってこないだそうだっただろ。泣くほどしたがってたじゃねーか」
「泣いてねーよ」
「それくらいってことだよ。お前がそれを言い出したんだぞ。俺だって我慢してんのに」
「別にお前になんとかしてもらおうと思って言ったわけじゃねーよ」
「でも結果なんとかなっただろ。俺らめっちゃすっきりしただろ。そうだろ?」
なんの話をしてるんだか、と頭の中でもうひとりの自分が激しく俺に突っ込む中、至極真面目にチャニョルは食い下がった。本気だ。
「今どっちも彼女もいねーし、女の子に簡単に手は出せねーし、そもそも忙しくてそういう関係になれねーし、どーしよーもねーじゃねーか。俺だってやりたいんだよ」
「泣きそうなのはお前だろ」
眉間にシワの寄ったチャニョルの顔を見て、思わず俺は指摘する。
「泣きはしねーよ。でも辛い」
「…まーな」
勢いに飲まれたのとチャニョルの表情のおかしさで、なんだか笑いがこみ上げてくる。
少し笑顔になった俺に、チャニョルはここぞと畳み掛ける。
「な、しよーぜ。ちょっとまた、やってみるんだよ。駄目なら、やめりゃーいーじゃん」
掴んだ手首に力を込めて、チャニョルは俺に迫る。
ドッカーン。
大爆発が起きた映画の中を尻目に、チャニョルはどんどん俺に顔を寄せて来る。
これ、こいつが見たいっつったのに。
そう思ったときにはまた、俺の唇は奪われていた。




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20160719

束の間から 7
「やめろって」
俺はさすがに唇の上の唇をはがそうと、のしかかってくるチャニョルの肩を両腕で押す。
俺より体のでかいチャニョルは、体重をかけて俺に覆い被さる。
「重いって」
そう言葉を出す唇がまた、塞がれる。
ぢゅっ、と、音が鳴る。
チャニョルの、俺より断然肉厚な唇が、俺の下唇を噛むように挟む。
ぬるりと滑るその感触に、俺の背筋が泡立つ。
なんでこいつこううまいんだよ。
俺は心中毒吐きながらも、絶対にそんなことは言わない。
見合わせたままの目をひそめ、眉をしかめて抵抗する。
ぐぐぐと肩を押しながら、すでに押し倒された俺はソファから頭を浮かせて起き上がろうとする。その顔の上からどんどんキスは降る。
基本そういう接触をお預け状態の俺は、その甘さに体の緊張がとどめられない。
…キスだけなら。
そう思ってしまう自分がいた。
そんな自分を殴りたくなるようなことが、すぐ起きる。
チャニョルは俺の口に舌を入れたまま、俺のパンツのボタンを外している。
既視感に襲われた俺は、目を開けてチャニョルの両手を掴む。
すでに解放されたそこで、チャニョルが俺の手を退け、パンツと下着いっぺんに引き降ろす。
「うわっ」
かすかに反応を示し、膨らみ始めたそこが、チャニョルの目のすぐ下にある。
「はははー感じてんじゃん」
軽く放たれるその言葉に、俺はかっとして怒鳴りつける。
「なにやってんだよ!」
そしてパンツに手を掛けようとする。
その両手を自分のそれで捉え、チャニョルは俺の頭の上に、両手首をひとつ手で押さえつけ、残った手でペニスを掴んだ。
その感触と事態に、今日も俺はぎゅっと目をつむる。
唇の隙間から舌が入って来るのを感じ、歯で噛んでやろうかと思う。
だがとろりとしたその魅力が、俺の意識をちりぢりにさせる。
握った手をチャニョルは上下に動かし始める。
俺にはそれがすぐ柔らかみを失うだろうことが、分かった。
もう完全に脱力し、俺はされるがままだった。
めちゃくちゃに暴れたら、おそらく逃げ出すことは簡単だった。
だが、チャニョルだし。
気持ちいいし。
一度、しちゃっているし。
俺のそういうことに関してのプライドなんかは砂上の楼閣だった。
それはあっという間にかたちを成さなくし、俺は寄せては返す波の上に、漂うようだった。
俺が抵抗しなくなったと判断すると、チャニョルは俺の手を離し、片手で自分のパンツを脱ぎ、尻まで出した。俺は衣擦れの音でそれを察知し、わざと目を開けない。
「ベッキョン」
呼び掛けられてもなにも反応しなかった。
そのまま片手を取られてまた、触らせられる。
熱く、硬いそれは、血管が指で認識できるほどだった。
「こすれよ」
命じたチャニョルは、腰を浮かせて俺に再度くちづけた。
最初のときの嫌悪感はまだ当然そこにあった。
しかしどうしてか、今もまた、チャニョルに悦楽の底に突き落とされていると、自動的に手が動いた。
あのとき酔っていて分からなかった、チャニョルの微妙な反射や反応が、はっきりと伝わってくる。
口をつけながら、ふう…、う…と息を溶かしていることも。
俺たちの性器は、日頃の我慢もたたってすぐでろでろになってしまう。
チャニョルは自分の先を、俺の先へくっ付けた。
「んあっ」
その独特な強い刺激に、俺は腰が浮く。
ふ、ふ、と鼻息を漏らすチャニョルも、同じく感じているようだった。
ぷっくりと膨れた先っぽの、汁が染み出す周辺を、同じものがくちづける。
えも言われぬ感触に、俺の頭はだまし絵のようなものが、かたちを変え続けていた。
俺たちはお互いの手がぶつかりながらも、その勢いを速めないわけにいかなくなった。
時折そこもキスを重ねる。
そのたび俺は、あっ、あっと声が上がった。
頭が真っ白になり、ぽっかり口が開く。
気付いたチャニョルがテーブルの上の、ポテチの横からティッシュを引き抜く。
「ぐっと強く握ってこすれ」
棒の先の穴にティッシュをくっ付けながら、俺に言う。
言われた俺は、すぐにそれに従っている。
「あっ」
チャニョルは自分の棒の先も、俺の先に持って行き、揃ってティッシュで包み込んだ。
同時に、俺たちは、射精した。
ソファ全体がぶるぶる揺れる。
「く……はっ」
俺の開いた大きな口は、なにかが喉の奥に入っていくようにそのままだった。
呼吸の荒い俺たちは、黙ったまま、落ち着くのを待った。
ソファに横になり、天井を見上げる俺を、チャニョルは見下ろし、肩で息をしながら、言う。
「……な?気持ちよかったろ?」
あれはそのときのタイミングとアルコールのせいだ。
俺は今日までそう思ってきた。
だが確かに、それは間違っていたようだった。
いつ、エンドロールまで終えていたのか、俺にはさっぱり、分からなかった。




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20160719

束の間から 8
アイアンマンを一緒に観た日から、俺たちの関係は変わった。
正確に言うと、関係性の中にひとつ、項目が加わった。
隙を見て、お互いのものを抜く、という。
この隙というのが実際あまりなく、頻度はそれほどのものではなかった。
だが、とにかくストレスフルな日常を生き抜くための、ひとつの吐け口に、これはなった。
性欲に振り回されて苛立つことが減った。
眠いのにわざわざシャワーを浴びて抜くなんてこともあまりしなくなった。
まあいいや、あいつとやろう。
そう、俺もチャニョルも思うだけで、ひどく気が楽になった。少なくとも俺は、そうだった。
マネージャーからスケジュールを告げられると、あ、明日いけそうだな、と考えているだろうと、お互いが推察し合っていたはずだ。
この行為を、俺から誘うということはなかった。
いつもチャニョルが俺を部屋に引き込み、鍵をかけた。
しかし俺も本当は待っていた。
あいつが始めたこの短い時間の交歓に、俺から踏み出すのには二の足を踏んだ。
自分が自分でなくなるような、変な感じに、自ら飛び込むのがどこか怖く、俺はチャニョルが俺を呼ぶのをただ、待った。
しかもチャニョルは常に俺を好きにもてあそんだ。
それが特別嫌だったというわけではない。だったら、していない。
断ったことはなかった。
けれど俺がそれを望んでいるとはっきり示すのは、しゃくに触った。
勘のいいチャニョルは、俺が今日もきちんとそのために時間を空けていただろうこと、そしてその意味を察している。
と、いうことを、俺も実際は、疑っていなかった。


俺の部屋で、夜、チャニョルとふたりでいた。
ベッドの上に座り、胡座をかいて寄り添って向かい合い、相手のものをしごきながら濃いキスを交わした。上半身だけ服を着て。
薄暗い部屋の中、ぱしぱしと擦る音、ふたつ、ちゅ、ちゅ、と鳴る音、ふたつが、流れていた。
もう、互いがどういったこと、どういった箇所を好むのか、把握していた。
なのですぐに快感が俺たちをくるみ、頭の上から湯気が立ちそうなほど、熱が発散されていった。
ふと、チャニョルが舌と手の動きを止めた。
目を閉じ、夢中になっていた俺は、遅れて同様に体を止め、瞼を上げた。
潤んだ目を半分ほど開け、チャニョルは俺の目をじっと見つめ、言う。
「…なあ」
「…んだよ」
「…口でしねー?」
「……あ?」
「口で、くわえんの。フェラチオ。しねー?」
俺はチャニョルのペニスを握っていた手を、離した。溢れていた液で、手がべたべたする。
「やろーぜ」
「…やだよ」
「なんで」
「やだよ、手でならともかく、口は無理」
「ちょっと我慢すれば慣れるって」チャニョルも俺から手を離した。「俺最初んときお前にしたじゃん。忘れた?」
忘れるわけがなかった。
チャニョルは目の中を意欲で燃えさせ、口元には笑みさえ浮かべている。
俺はその視線を受けず、斜め下を見て、言う。
「お前よくできるよな。俺は無理」
「やってみてもねーじゃんか」
「やりたくないんだよ」
「なんでだよ」
「気持ちわりーんだよ」
「お前な。女の子は大勢やってんだぞ」
「俺は男だから」
「でも俺たちは今お互いがある意味女の子なんだよ」
「なんだよそれ。気色わりーな。お前のどこが女なんだよ」
「お前も俺もほんとは女の子がいいのに、しかたなく男の俺たちで我慢してるんだよ。やってることは女の子相手にすることだろ。だからどっちも男であり、かつ女でもあるんだよ」
「お前そんなこと思いながらやってたのかよ」
「まーな。お前が女に見えてるわけじゃないけど」
「そーだろーな。お前が俺にやるみたいな荒っぽさで彼女とやったら、即ふられるぞ」
「あったりまえだろ。彼女にこんなふうにやるわけねーじゃん」
「お前それ論理が破綻してるだろ」
「そうじゃない。女の子を相手にするようにやれってんじゃなくて、自分が女の子ならするようなことをしよーぜっつってんの」
ぽんぽん飛び出す発言に俺は口をあんぐり開けて、言葉が出なくなる。チャニョルのひどく熱心な姿を見つめる。
「そしたら男としての俺らが、気持ちよくなれんだよ」
「……馬鹿馬鹿しい」
俺は体を離して横を向いた。すっかり興が削がれていた。
俺の肩を掴み、チャニョルは言う。
「俺がまたやってやるよ。そしたら、お前もしろよ?」
振り向き、頭に来て俺は反発する。
「やだっつってんだろ」
「ほんとにか?お前俺がやった感じ忘れたのか?あれが味わえんだぞ?」
口を小さくぱくぱくして、俺は黙ってしまう。
あのときの快感は、決して記憶から消えるものではなかった。
それが今体に蘇り、しぼんでいた部分に血が戻ってくるのを感じる。
唾が口の中に溜まり、思わず音を立てて飲み込みそうになり、俺は慌てて、やめた。
絶対にやりたくないという意思と、今すぐやってほしいという切望が、俺の頭の中で激しい喧嘩を繰り広げた。
その時間にすればわずかな間、チャニョルは俺の心を読み取ったかのようににやりと笑った。
「分かったな」
そう言って俺をくるりと自分に向かせる。
ふっくらとした股間を見下ろし、チャニョルはそのまま顔を下げていく。
あ、という言葉が俺の口から漏れた瞬間、俺の一部は再び、チャニョルの来訪を迎えていた。



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20160719

束の間から 9
温かく、ぬるぬるとした全体に、俺は体の一部だけでなく、全部が囚われているような感覚に浸りながら、チャニョルのふさふさとした後頭部を見下ろしていた。
俺は端から見たらなにかにすごく怯えているか、困っているように見えるだろうほど、顔をしかめることしかできなかった。
口の端が思いっきり下に向き、開いた口を閉じることはできず、俺のなにより大事な声帯からは、ふんう、ふんう、という、聞き慣れないおかしな音が勝手に出てきてしまう。
チャニョルはその、人に見せるために作られたような口元を駆使し、俺のペニスを効果的に愛撫した。
やはり器用で、自分の経験からこうしたらいい、と工夫しているらしく、俺が今まで味わったそれとはひと味もふた味も違う行為に昇華していた。
そして、男であるため力も強い。
それゆえの快感の度合いも強く、俺はあの夜、達する前少しだけ吸われたとき以上に、粘着質なこのフェラチオに完全に翻弄された。
手を背後につき、チャニョルを見つめたままよだれを垂らさんばかりになっている自分は、なんて浅ましいのだろうとどこかで思った。だがその背徳感と自己嫌悪が、なぜかより悦びを深めさせた。あのきれいな、皆に愛される口が、俺のペニスに奉仕している。そういう優越感すらも、興奮の材料となった。
じゅーっ、じゅーっ、という吸い込む音とともに、チャニョルは俺を高めさせ続けた。
もう、俺は迎えそうになっていた。
目をきつく閉じ、顔にシワを寄せていると、突然外の世界に放り出された。
なにが起きたのか確認するため目を開くと、見下ろしていたチャニョルの顔が、俺と同じ目線の高さにあった。
唇をてからせ、目をとろんとさせて俺を見ている。
「……どしたんだよ」
「お前の番」
「……え」
腕を、掴まれる。
胸をつけて寝そべったチャニョルの股間に、ほぼ無理矢理に頭を持って行かれる。
まったく衰えていないそこを目の前にし、俺は口の中の唾液を飲み込んだ。
大きい、し、光っている。……濡れて。
俺はこれを口に入れることの顎への負担と、舌に間違いなく感じるだろう味への恐怖に、文字通り尻込みした。体全体を少し引いた。
しかしそんなことを許すチャニョルであるはずもなく、しっかりと肩と背中を押さえ込まれ、元の位置に戻される。やれよ、約束したろ、と、にべもなく告げてくる。
横になった俺は、チャニョルのペニスが上から生えているような状態で、おそるおそる顔を寄せた。
それは未知の生物との、初の接触のようだった。
こんなに間近にこれを見たことがなく、その異様さに俺は現実感を失った。
目を、つむった。
両手をそっと根元に添え、大きく口を広げ、ぱく、と亀頭をくわえた。
もにゅ、とした柔らかみと、味わったことのない独特な酸味が、俺を迎えた。
はああー、と、後ろから、チャニョルの今まで上げた中で一番甘さの含まれた、吐息が聞こえた。
もう、やるしかない。
そう思って、俺はより口の奥へ、その硬い肉を進めていった。



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20160719

束の間から 10
口の中がいっぱいで、とにかく息が苦しかった。
鼻で呼吸をしながら、瞼を下げたまま、俺は舌を伸ばして、口内のチャニョルのものに沿わせていた。
この味……。
なんだかまずいドレッシングのような、妙な味だった。
いろんな調味料やスパイスをどかどか入れて間違って出来上がった、みたいな。
想像と違うかと言えば、俺はかなり近いところを頭に置いていたような気がする。
はっきり言って、やはり、ものすごく気持ちが悪かった。気を抜くと吐きそうになるほど。
喉に向かって太い棒を突っ込んでいるから、なおさらだった。
しかし、チャニョルは見れば分かる通り、生理的な嫌悪感を抱きにくい身体を持っている。どこもかしこも、つるっとして、きらきらと光を放つような感じだ。
確かにしっかりとした男の体なのだが、顔も含めた体全体が、俺にとって興奮させるものでなくとも、忌避したくなるものとは言い難かった。高い身長も合わせて、俺がひそかに羨む要素を数多く持っていた。それを自分のものにしたような、不思議な感覚が、ゆっくり顔を動かすうちに、俺の中に広がっていった。
それにしても大変な行為なんだな、今度女の子にしてもらうときはもっと思いやり深くならなくちゃな、と反省しながら、チャニョルのかすかな喘ぎを聞いていた。その漏らす声が、あの、いつも一緒に騒いでいるチャニョルのものとは思えないほど、切なげな響きを帯びていて、俺はなんだか胸のあたりがむずむずとした。気恥ずかしいような、嬉しいような、そして少し、興奮するような。あんな、低い、どう聴いたって女の子に間違えるようなものではない、その声で。なんとなく危険な気がした。なにがなのかは分からなかったが、じゅるじゅると唾液で口腔を満たしながら、俺はさっき感じさせられるだけ感じさせられた、チャニョルの顔のそばにあるはずのものが、再びかたちを整えていくのに気付いていた。チャニョルが目を開けないといい、と思った。見られたら、今、なにをもってそうなっているのかを想像させてしまう。俺にだって分からないのに、チャニョルに勝手に分からせたくはなかった。
そんな願いもむなしく、俺はいきなり自分のそれを先程まで覆っていたものが戻って来たのを感じ、腰をびくんと震わせた。
「…なにまたでかくしてんだよ」
口の中に入れたまま、もごもごとチャニョルは言った。
俺は耳まで真っ赤になるのが自分で分かった。
お互いの顔がよく見えない体勢でよかった、と心底感謝した。
そしてすぐ、頭の中のいっさいが一掃された。
チャニョルのペニスを口でしごくのをやめないまま、俺はチャニョルに同じようにされた。いわゆる69を、俺たちはやっていた。
口と性器、ふたつの性感帯をこすられ、俺は頭が沸騰し、どんどんチャニョルの口内に先走りを出していた。膨れ上がったそこは、爆発するのではないかと心配するほど、チャニョルを攻め立てているはずだった。
「…お前興奮しすぎ」
ちゅぱ、と一瞬口を離し、チャニョルは馬鹿にしたように言う。
どうしてかその物言いも、まったく気にはならなかった。
むしろまた、先からどろりと中身が出た。
それから、今出た分も、チャニョルの舌に、舐め取られた。



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  • ミス・レモン
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